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バヌアツ視察出張記③〜Day3・〜障害児支援と港湾管理〜

まだ活動初日、気温は日中は30℃を超えますが、日本のようなジメジメとした暑さではないのが救いです。  

<視察①障害児支援> 

JICA事務所でバヌアツの基礎情報を聞いたあと、バヌアツ障害者協会(VSPD)に派遣されている隊員を訪問し、視察を行いました。
彼女は障害者支援を行う現地のNGOに在籍していますが、運営の全てを寄付に頼っており、今年の寄付額が少なかったことから昨年持っていた0〜5歳児のクラスが無くなってしまったそうです。
本来は6歳で卒園式を行うが、強制的に全員卒園となってしまったとのことです。  

バヌアツには特別支援学校はありません。教師不足から学校によって特別支援学級がないところも多いようです。また、義務教育も無償ではありません。学校に通うにもスクールバスなどもありません。
昨年までのNGOが運営するクラスは送迎つきだったこともあり、そこが無くなると学校に行かない生徒も多いようです。
今回はその生徒の家庭訪問に同行させていただきました。  

親御さんと面談しますが、親としては昨年まで任せていた為にどうして良いかわからない、というのが大きな理由のようです。  

そういった親に対して適切な情報提供を行い、無理やり行かせるのではなく、必要性を講じて通学を促していくといった活動を地道に行っていました。  

こういった活動のひとつひとつがこの国の就学率や教育水準を高めることに繋がるのだと思います。
2軒ほど同行しましたが、その後少し遠方に行かないといけないとのことで我々はここでお別れしNGOのオフィスに伺いました。
オフィスでも活動概要や課題について説明を受けました。過去にいたJICAボランティアの残したものなどもあり興味深かったです。


<視察②港湾業務>  

お昼ご飯を挟んで社会基盤・公共事業省に属する港湾業務の視察に向かいます。  

お昼は海辺のオープンカフェでパスタを戴きました😋  

ここに派遣されているのは現職派遣といって、日本の企業や組織に籍を置きながら協力隊に参加する方です。この隊員の方は川崎市の職員の方で、自己啓発休業プログラムという制度を使って2年間の隊員に申し込まれたそうです。  

まず、港湾の仕事について資料とともにレクチャーしていただき、実際の現場を見せていただきました。
バヌアツの首都、ポートビラには隣り合って2つの港があり、両方とも日本の支援で整備されました。
新しくできたラペタシ埠頭は主にコンテナ船の受け入れを行いますが、ここは民間企業に委託され運営しています。
隊員の方が派遣されているのはメイン埠頭でクルーズ船や石油タンカー、貨物船や軍艦などが入港される港です。  

港湾業務について詳しく聞くのは初めてでしたが、船舶の受入、水先案内人(パイロット)の斡旋、タグボートの斡旋、綱取り業務に加え、港湾施設の維持管理業務や保安対策など多岐にわたる内容です。  

テロ防止のためIMO(国際海事機関)の指導の下、国際コードに則った保安対策措置に従う必要がありますが、のんびりとした性格のバヌアツ人は管理がとても苦手です😅
例えば入港の記録の連番ひとつとっても正確に記録できてません。まずはこれらを正確に記録し、その重要性を認識させることからが隊員の仕事です。  

タグボートやパイロットポートも日本の支援によって作られたもので、途上国はこうした支援によって成り立ってることを実感しました。    

(海はとても綺麗でした)

視察を終え、この日の夜はバヌアツ支所の皆さんに、近隣の隊員の方々と共に懇親会を催していただきました。
ポートビラのあるエファテ島の隊員のほとんど、19名の隊員の方々と様々な情報交換をして楽しい夜を過ごしました。  

私たち理解促進調査団数名のテーブルに隊員の方々のグループが順に回ってきていただき、職務の内容や応募に至った経緯、日々の生活面での苦労などについて生の声を聞くことができました。

バヌアツビールはサッパリとして飲みやすく、ホテルに戻ったら酔いと疲れですぐ寝てしまいました。続きはまた明日…  

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