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暗闇を照らす眩い明かり

 「忙しい」を口癖にはしたくないと思っているものの、未だかつてないほどの忙しさを経験している。その忙しさは重要なプロジェクトを任されるようになったことに加えて、昨今の人員不足の皺寄せを受けていることが大きい。

 バーンアウト──燃え尽き症候群の主たる症状は情緒的消耗感、脱人格化、個人的達成感の低下の三つ。このうち情緒的消耗感は既に自覚しており、残る二つのうちどちらかでも現れると、いよいよ収拾がつかなくなってしまうであろう。

 僕にできるのは常に一人分の仕事。どのような環境であろうと、それ以上のことはできなくてもいい、と割り切るしかない。ソーシャルワーカーの端くれであるならば、自分のストレスマネジメントくらいしてみせろ、と言い聞かせる。

 帰路につく電車の中から夜景を目にした。暗闇を照らす眩い明かりが、絨毯を想起させるように連なっている。それはもう非常に美しく感じられたのだ。この景色を美しく感じられるうちはまだ大丈夫、と心の中でそっと呟いた。

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