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経済学から社会問題解決のいとぐちを見つけたい 大阪市立大学名誉教授 福原宏幸先生
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経済学から社会問題解決のいとぐちを見つけたい 大阪市立大学名誉教授 福原宏幸先生

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NPO法人福祉のまちづくり実践機構ではホームレスや障がい者、ひとり親家庭など、職につくことが難しい人たちを就労につなげるしくみづくりとして、「行政の福祉化」の発展につながる調査研究に取り組んでいます。

このnoteでは、「行政の福祉化」に関わるさまざまな情報をお届けしていきます。

今回は大阪版ソーシャル事業所認証研究会の座長をつとめていただくなど、いつも幅広い見識でアドバイスをいただいている福原宏幸先生のお話です。

経済学の分野から、ホームレスやワーキングプアといった社会問題について研究してきた福原先生の研究の原点についてお伺いしました。

福原宏幸先生
大阪市立大学名誉教授。労働問題が専門。現代社会で深刻化している雇用の不安定化と、それに対する回答・政策を求めて研究を進めている。

福原宏幸編著『社会的排除・包摂と社会政策』法律文化社、2007年

フランスの労働者の研究からスタート

僕が経済学を勉強しようと思った理由は、社会問題の解決においては、経済の仕組みから変えていくことが基本にあるのではないかと思ったからです。また、高校の時から部落問題に関心があり、大学のときも部落問題研究会のメンバーでした。そういった社会問題に対する関心が私の研究の原点にあるかなと思います。

大学院では歴史の視点から問題の整理をしていこうと考え、最初の研究は19世紀末のフランスの自動車産業、特にルノーの職場の労使関係について研究していました。普通労働運動というと組合の中でどう闘ったかという話になるのですが、工場の中で労働者がどう働いたかを中心にまとめられないかと考えたんです。

その話は今流に言えば、労働者の不安定さということです。プレカリテという言葉が日本でも一時期はやっていましたが、それはもともとフランスからきた言葉なんです。そのような、労働者の不安定さ(プレカリテ)を見ていくことに一時期関心がありました。

さまざまな現場に入って研究する

それから気が付けばいろんな現場に踏み込まざるを得ない状況になりました。まだ院生の80年代の中頃に、同和地区で高齢者の人たちの子ども時代の話や大正時代の話などヒアリング調査をやったことがあります。経済学というとマクロの話がメインになりますが、それに対して社会的な問題をどうするねんという思いをずっと持っていたので、気が付けばそういう地域の現場に片足を突っ込んでるような状態でした。

さらに、90年代末はホームレス問題に関わるようになり、ホームレス調査にも参加していきます。私は経済の中でも労働が専門なので、ホームレスの人たちの仕事やそういう状況に陥る可能性のある人たちの仕事の話に関心が移りました。ワーキングプアや、非正規雇用の人たちの話、そういう問題に関心があってずっとその調査をしてきました。

雇用の問題からまちづくりや地域の問題へ

調査を進めるにしたがって、人間といえば仕事だけで生きてるわけではなく、生活の場もあるので、それも含めてまるごとで考えていく必要があると思うようになりました。そこで、地域生活の話や、人との関わりの話といった部分も見ていかざるをえないなと思うようになりました。

部落問題でも、地域が関わってきますし、地域社会のあり方やまちづくりにまで問題意識が広まっていくようになり、今に至っています。今後も労働を軸にして、社会関係や地域生活も含めて見ていこうという思いで研究しています。

今後もnoteやFacebookを通じて、「行政の福祉化」を「大阪の福祉化」につなげるためにさまざまな情報をお届けしていきます。フォローやいいねのほど、よろしくお願いします!




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特定非営利活動法人 福祉のまちづくり実践機構(通称:WEP)のnoteです。 こちらでは大阪版ソーシャルファーム認定制度プロジェクト「ソーシャルファームおおさか」について情報発信していきます。ウェブサイト https://wep-npo.com/