2022年 年始のご挨拶

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新年明けましておめでとうございます。2022年もNPO法人パノラマを何卒よろしくお願い申し上げます。 

さて、2021年の総会で、私たちは「北部エリアで途切れのないシームレスな支援を実現させる」という大袈裟なことを言いました。その意図は、15歳から39歳に限定していた支援対象の、前後の翼を広げるということでした。 

具体的には、家庭環境によりさまざまな文化資本へのアクセスが制限されている小中学生への支援と、39歳で支援が途切れる中高年層の引きこもりの方々への支援の開始を、数十人の会員さんを前に宣言したわけです。

 そして、40歳以上の方を対象にしたオンライン会話サービス「ブリッヂ」を開始し、支援を必要とする家庭に育つ小・中学生に対する居場所事業「青葉区寄り添い型生活支援」を受託し、3月には子どもたちの受け入れが開始できるよう準備をはじめています。

控えめに言って、昨年は有言実行の年だったと思います。 ただ、正直に告白をすれば、私は「有言実行」という力強くて強迫的なこの言葉が大の苦手です。自分に日々呪文をかけ、自己催眠状態でいながら、それでいて無理しているようには見せない、涼しげなマッチョ感が大嫌いです。 

それでも尚、今、開始しなければ絶対にダメだ!という、強く背中を押される感じがありました。いや、ずっと感じていたけど、自分を誤魔化し、目を逸らしてきてしまっていたんだと思います。 私(たち)が目を逸らしてきたもの、それは、成す術もなく自分のたちの前からいなくなる高校生たちのおぼろな面影や、社会に見放され、絶望しているであろう40歳以上の引きこもりの方々の微かな息吹です。 

私たちは、そこに居ないのに感じる亡霊のようなものをずっと感じながら、今目の前の困難に対峙することで、感じないようにしていたんだと思います。でも、忘れることなどできずに、忸怩たる思いを引き摺りながら、今日まで来てしまった…。 今のパノラマなら、小さくでも翼が広げられるのではないか? 2021年、チームとしての一体感ができたスタッフたちと語り合いながら、私はそんなことを思っていました。

そして2022年、その計画を実行に移します。片方の翼は自分が、もう片方の翼は、新しく仲間に加わってもらうスタッフと現スタッフが協力し合いながら。 また3年くらいは、この新しいパノラマが落ち着き、成熟させる時間になっていくと思います。

そのためにも、既存の事業の整理も必要になってくると思っていますが、パノラマらしく、フレームインさせたままの選択と集中を目指していきたいと思っています。 あわよくばソーシャル・セクター発展のひとつのモデルとして、これからの人たちが真似したくなるような、そんなワクワクするような活動を目指していきたいと思います。

 恐らく、ビートルズ的には『リボルバー』に突入です!それでは、皆さん、2022年のパノラマも、どうぞよろしくお願い致します。 

すべての人をフレームイン! 

特定非営利団体活動法人パノラマ
理事長 石井正宏 

写真は法人立ち上げ前に石井が書いたロゴの試作品です。

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