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博子の海外留学記(最終回)

今月は障害者デビュー14周年アニバーサリー🎉🎉

そして、今回で最終回っスよ〜!
無駄グチたたかず、さっそくいってみよー!!

エグモント生活140日を終え最後のBAR。

翌朝、学校を出るバス出発までバタバタと荷物をまとめ、部屋を掃除して、最後によく行ったスーパーマーケットへ行き、5ヶ月前に来た時と同じように、嵐の如くエグモントを後にした。

(エグモント出発の朝、スーパーマーケットまでの最後の往復)

駅に降ろされた日本人メンバーは上り方面、下り方面に別れる。
涙とハグのお別れ。

速攻帰国する私とM、AとKはコペンハーゲン行き電車に乗り込んだ。

途中下車し観光していくAとも車中でハグして手を振り合う光景はまるで映画のよう。

(さよならエグモント。学校の裏玄関でみんなと)

コペンハーゲン観光後スウェーデンに向かう予定のKと空港に到着したのが夕方。
私とMのフライトは翌朝10時。

普通なら空港近くのホテルに泊まるところ、それまで数々のトラブルをくぐり抜けてきた自信からか、空港内で一夜を明かすことぐらい平気になるほどマヒした頭。

目指すは24時間営業の空港内のバーガーキング。

(バーガーキング コペンハーゲン空港店)

因みに、私の体調は本調子ではなく、気管支炎のため痰が常時絡んだ状態。 
Mなんか、私の痰を出す為にトイレットペーパーをずっと片手に持っていたよ。

今考えれば、あの状態で13時間も飛行機に乗ろうって事自体が間違ってるってわかるんだけど…ねぇ〜、どうかしてるぜ!

バーガーキングの一角に陣取って、一夜を明かす気満々。
Kは明日に備えてホテルに戻っていった。

何となく嫌な予感がしてMを引き連れトイレ。 
はい、ここで第1トラブル「尿漏れ」発生!!  
ここから話もスピードアップしていきますよー!

尿漏れを解決すべく、着替えができるような場所がないか空港のインフォメーションで尋ねるがない…とわかるや否や、さっきお別れしたKを呼び戻し、近くのホテルを探す。

地下鉄で一駅のホテルを予約して地下鉄に!
ところで、デンマークの電車事情なんだが、車イス、ベビーカー、自転車、スーツケース用に電車からスロープがスルスルと出てくる仕組み。 
ただし少センチの隙間はあるので要注意だ…あの時も乗り込む時にヒヤリとしたので、念の為ベルトで車イスに身体を括り付けドキドキしながら到着した。

電車からスロープが出てきたのを確認し車イスを前に進めたら…はい、ここで第2トラブル発生! 

例の隙間に電動イスの前輪が入り込み…ギャーギャー叫ぶ日本人3人!
なんせ、本体が100キロ超えのゴツい車イスだからねぇー。
近くの地元民が力を合わせて引き上げようとすったもんだしていると、発車のベル!

(多分、日本ならばありえないかも)今度は地元民がギャーギャー言ってくれ、電車に引きずられずにホームに到着よー。

あー、あの時助けてくれたあの人たちにお礼を言いたいよー。

もうね、ここまでくると皆んな動じなく…ってか既に夜更け。 

ホテルチェックインでまたまたトラブルもあったけど、もうそんなのちっぽけなこと。
サクサクと解決して部屋へ。

まずは3人で生ビールで乾杯。 
翌朝、ぜーったいミス出来ないフライトに向けて眠ろうとするが、マンジリとしない夜だったなぁ。
MとKはハイになりすぎたのか寝ながらしばらく話してたよ。 
数ヶ月前、結婚前の男女が同じ部屋で寝るなんてと思った違和感はすっかり消失してた。

そして翌日最大のトラブルへ!

先に言います。
エコノミーシートに座り続けるだけで、健康な人でさえエコノミー症候群を発症するんだから、体調不良のけっこーなレベルの障害者が元気いっぱい地上に降り立つ事は無理に決まっている。 
2倍のレベルですよっ!
この甘く見過ぎと判断力の欠落っぷり…
トホホだよね〜。

飛行機乗ってから絡み出した痰は、せいせいと出せずに痰の海で溺れること10時間。
今思えば、私って忍耐強いんだなぁと新たな長所を発見!ってくらい。

成田までもう一息、2回目のごはんを持ってきたCAさんに、苦しいから横になれる場所にうつしておくれ〜と命乞い。

「今、忙しいさかい、後にしとくれやす。」で再び痰の海へ。 
そこから30分ほど過ぎたあたり、CAちゃんが「通路で良ければ寝られるどすえ」なんて天使のようだよ。 

もー、いい、トイレの近くだろうが、床だろうが、機長室だろうが、身体を横にして、思いっきり痰を出したかった。 
ブランケットを敷いた床に寝た私は安堵。 
体調はすこぶる悪いけど、中身はいつもの私だから、もうねー、この場に及びワクワク。

あれ、例のドラマで見るやつ「どなたかドクターは?」みたいなアナウンスがあったのか、私の頭上には日本人女性医療従事者が。 
フィンランド航空のガタイの良いチーフCAは、「ナースの資格持ってるさかい安心しとくれやす」と手を握ったり。
「酸素マスク沢山ありんす。吸ってみはります?」なんて私の好奇心をグイグイくすぐる。 

きゃー、アレだよ、アレっ!! 
非常時に上からびろーんと落ちてくるアヒルのクチみたいなやつ!! 
勿論、アヒルのクチをつけ、フィンランド産の酸素を吸った。 

成田まで30分、着陸体制に入ると「寝たまんまじゃあきまへん。堪忍しとくれやす。」と言うCAちゃんに、
間髪入れずに「無理どすえ!何とかなりゃしまへんか?!」と懇願。
ささっと走るCAちゃん。
暫くすると満面の笑みで戻ってきて
「今、機長はんの許可取れたでありんす!」
…で、トイレ後方畳二畳ほどの床にゴロゴロ寝ながら日本に降り立ったでありんす。
あー、何度思い返しても良い経験だよう。

あ、その後、機内にお迎えに来たのは、日本語が通じる救急隊。 
イレギュラーな場所からストレッチャーで日本の地に帰還。

その頃、ドラマのような再会を信じて疑わなかった夫は、到着予定ゲートで係員に連行され、再会は救急車!

再会の第一声は… 「〜ったく、何やってんだよ〜。」 
ブツクサ言いながら乗り込んできた夫の姿は一生忘れない!
私はいつも夫をドキドキさせる存在でいたいわ〜♡   
ドキドキの意味が違うけど…がははは!!!

その後、成田の病院で肺炎と診断され入院を言い渡されるが、成田に留まる理由など私には無く…、もう家に静岡に帰りたかった。

転院を渋るドクターにネチネチ絡み、地元の病院に受け入れ許可をもらい、民間救急車を使う条件を呑み夜更けにようやく自宅迄10分の距離の馴染みの病院へ到着!
その後3日爆睡っス🙌

時は、コロナ騒動の芽が武漢で出たか出ないかの頃。 
いろんな意味でうまくすり抜け生還したのでした。

あー、本当におもしろかったなぁ〜。
全部、私の人生の肥やしだねぇ。
これからも、こうやって生きていこうと決めている。

自分の思い描いた未来を目指して、ガンガン行きまっせー!!

さてと…
読んでいただき、ありがとうございました😊
私にとっても、良い時間となりました。

では、Vises ✋

小林博子

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