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博子の海外留学記(自己紹介編)

設立したばかりの当法人には、現在14名の社員と1名の監事がいます。仲間の皆さんは、生まれた時から病気や障害のある人、事故や病気により障害を持った人、障害や病気はなくても色々なものを抱えていたり困難を乗り越えてきた人、みなそれぞれにバックボーンは違うけど、思い悩みながらも前を向いて進んでいこうとする皆さんのことが私は大好きです。
そんな仲間たちのことを知ってもらいたいな、そして何かご自身の生きる力に変えてもらえるといいなと思います。

「今日からお話を伺っていくのは小林博子さんです。」

はじめまして、こんにちは。
前回、代表の綾さんから、富士山麓に暮らすパワフル主婦などと紹介されたコバヤシです。

イヤイヤ、パワフルというより…馬鹿ね。
それに、うまくいかない事があるとメラメラ燃え、逆境を前に嬉々とする、代表譲りの変わり者なのだ。わはは。

「 なぬ?私譲りなの? あ、変わり者を見つけるのは得意です。ところで、私は電動車いすに乗っている今の博子さんしか知りませんが、博子さんってきっと根っからポジティブでしょう?」

むむ…。とんでもない。
私のそんな特殊な才能が開花したのが今から13年前。

乗り慣れないバイクのハンドル操作を誤り、びゅーんと崖っぷちから転落して大怪我。
その日を境に、手も脚も動かなくなっちゃってさ。

それはそれは今までで一番、混乱、怒涛、慟哭、憔悴の日々だったのよ。
重度障害者などと、たいそう気の重くなる肩書きはもちろん、諦めなきゃいけないことだらけの人生に愕然してさ。

頭の中に「人生終わり」と、たれ幕が下りてきたのよ!

でも、生きなきゃならんし、誰も変わってくれないし、状況も変わらないし…。

ジリジリともがく私が最初に手にしたのが、当時オープン間もない、脊髄損傷者専門のトレーニングジムJ-workoutだった。

いやぁ、今も変わらず、脊髄損傷したら一生車イスなのが定説だけど、脊髄損傷…それも首の骨を折って胸から上だけしか動かない私を前に、

「自分自身の限界を乗り越えて、輝く未来を信じる事ができるんなら、もう一度立ち歩くトレーニングにつき合いまっせ!」

なんてイケメンのトレーナーに言われたら……通うのが普通よね。
ホント、それが一筋の光だった。

しかし、保険適応外だから、トレーニング内容のレベルもお値段も高い。
でも、私はここで身につけた体力や精神力は、プライスレスだと思っているし、静岡から都会の空気を吸いに行きながら、イケメンたちを両手に花のトレーニングはホント役得♡♡
テイのいいホストクラブ通いだったなぁ〜と目を細めている。あー、楽しかったなぁ〜。
そう、今の私の魂には、J-workoutのあっけらかんで、イケてて、でも熱い血が流れているのだ。

そして、綾さんに出会ったのもこの頃よね。

「そうそう、その頃でしたね。」

受傷後すぐに、漠然と「あー、これから好きな服を着れなくなるなぁ」って思ってた。

まず、私の車イスの人のイメージが、あまりにも乏しい上に悪かった。
ユルユルでノビノビの前あき服のイメージがあってね。

そして、入院中のナースに言われた 「今後は着せてもらい易い服を着た方が…」が決定打。

『あぁぁぁぁ、これから先ずっとユルユルでノビノビの前あき服を着て生きるのね、私…』と心で叫んだわ。

もうね、車イスに座ったユルユルでノビノビの自分を見たくなかった。
こんな自分、嫌いだ〜!って思ってた。

この頃は、障害者ってステージでどうやって新しい自分を生かしていけば良いのか、見当もつかず苦しんでいたんだよね。
平日は何か良い情報がないかネット検索に勤しみ、週末はテイのいいホストクラブ(笑)に通い…トレーニングに精を出す日々。

そんな時に巡り逢ったのが、アトリエエスプリローブ。

"着たい服を諦めないで!"って言葉があまりにも嬉しくって、興奮しながら綾さんにメールしたのを覚えている。

"自分のしたいことを諦めなくても良い"って言葉は、あの頃も今も私のエネルギー源だよ。
それに今や、それは事実なのだ!!

さて、、、
最近、自分の今までの人生と私の本性を考えてるんだけど…。

基本、あんまり深く考えないし、できる限り楽しく生きたいし、まわりと仲良く関わりたい。ネガティヴ面だと、へそ曲がりで粘り弱く、変なプライドは高い。という性格は多分、昔も今もこの先も変わらないだろうね。

それに加えて最近、『誰かの為に動きたい』と思うようになったのだ。
誰かでも、何かでも良いの。
ちょっと高貴な感じでいうと、自分自身を誰かに捧げたい〜って事かな。

私を捧げられても、役に立たないぞ!いらんって思う人もいるだろうが、やぁーン役に立つじゃんって思う人もいるはず。

障害者という肩書を持つことになったあの頃の私みたいに、あきらめることばかりで途方にくれ、その闇で必死にもがいている人に届けばいいなぁと思っている。

怪我して13年経った今、あの時には想像も出来なかった景色を見ている。

身体状況は変わらずだけど、この先を考えて憂鬱になるどころか、楽しみだ。

そんな私のあれこれをこれからお話ししていきます。
どうぞ宜しくお願いします🤚

「博子さん、ありがとうございました。次回は博子さんが挑戦された海外留学の話を聞かせてくださいね。」

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