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ユキサキチャットの登録者1,900名超え。相談者を取り巻くコロナの影響

ユキサキチャット登録者が、2020年4月から9月までの間に約2.7倍に伸びています。

ユキサキチャットの登録者数の推移

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8月12日(火)〜8月17日(月)の期間、ユキサキチャットに登録する若者にコロナの影響に関するアンケートを実施。10代〜20代を中心に110件の回答が集まりました。登録者の傾向、相談内容の変化も合わせてご報告いたします。

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8月のアンケート回答者の所属

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4月のアンケート時よりも、大学生や社会人にも相談者が広がっています。大学生や専門学生からは、オンライン授業が多く、学生同士のつながりができにくい状況があるようです。「レポートなどの課題が多いが、友達もいないのでわからないところを相談することもできない」などの相談がありました。また、20代からの転職の相談もありました。

ユキサキチャットは19歳までの利用者を想定しているため、大学生/専門学生からのご相談はお受け付けせず、ご連絡があった場合も別の相談先をご紹介できるような体制を整えたいと考えています。20代以上の転職などの相談は、ハローワークや地域若者サポートステーションを案内しています。

4月時点でのアンケート結果

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今、あなたが不安に感じていることは何ですか︖スクリーンショット 2020-08-27 15.17.07

学校が再開したこと、外出自粛も緩和され感染対策を行ないながら出られるようになったこともあり、多くの項目で回答が減少しました。

新型コロナウイルスの影響で、⽣活にどのような変化を感じていますか︖

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一方で生活の変化を聞く項目では、「家族との関係にストレスを感じるようになった」が、17%増加しています。

ユキサキチャットに寄せられた相談内容の変化

相談種別の割合(※4月はシステム移行の都合上集計できませんでした)

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5月と8月を比べると、進路・就職だけではなく多様な相談が寄せられていることがわかります。

コロナの影響により例年より早くに夏休みが開けた学校も多く、不登校/ひきこもりや学校での人間関係に関する相談が増えています。

”コロナ前は不登校じゃなかったけど、休校→学校再開して課題も多くなっています。課題が進まず、学校に行きづらいです。。
”学校が再開してから、体調が安定しなくて。最近は、休みがちです
”友達とうまくいってなくて、学校をやめたいです。高校を出ないと就職できないとお母さんに反対されています。

アルバイトと収入について

今回のアンケートに協力した110名のうち、アルバイトをしている相談者は37名でした。

コロナウイルスの影響で収入はどうなりましたか?

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4月時のアンケートと同様に回答者の半数の収入が減少しています。家計や生活費、学費にアルバイトの収入を充てる相談者にとって厳しい状況が続いています。

6月より開始した、【食べる住む働くに困っている15歳〜25歳のみなさんへ】月1万円の給付と相談サポートを希望する相談者からは、こんな声も届いています。

”アルバイトを掛け持ちしていたのですが、シフトが削られることもあり生活が不安定になっています。家族もそれぞれ経済的に厳しい状況があって頼れません…。
"転職予定だったところから、内定取り消しの連絡がきました。頼れる人もいなくて困っています。
”一人暮らしをしながら高校に通っています。アルバイトを掛け持ちして生活費を稼いでいますが、アルバイトの日数が減りました。家賃、通信費・光熱費などの固定費を支払うとお金が手元に残らず、食費を削ってしまいます。

あなたは在宅ワーク(家で仕事をすること)に興味がありますか?

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4月に行なったアンケートと比較すると、10%ほどアップしています。在宅ワークの認知拡大や求人数の減少などから、在宅で働きたいというニーズも増えています。

在宅ワークに興味がある相談者のパソコンやWi-Fi環境

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在宅での仕事に興味のある相談者からはこんな声も届いています。

“普通のバイトは、体調面が不安です。在宅バイトに興味がありますが、パソコンを買うにも値段が高くてなかなか始められない状況です。

パソコンがないという相談者には、企業や個人より寄贈していただいたパソコンを届けています。現在、生活困窮家庭の若者を中心に20台届けています。今年度は60台の寄贈を目指しています。

新型コロナウイルス感染症の影響もあり求人数が減っていくことが予想される中で、10代が仕事をする機会をつくることが重要な課題となります。

パソコンの寄贈やスキルアップできる機会提供を行ない、10代の選択肢を増やしていきます。パソコンもWi-Fiもあるけれど、情報が少ない相談者には、求人情報を案内できるように10代も可能な在宅ワークを開拓を進めています。

10代の生活や周囲の環境を支えるセーフティネットになる可能性が見えてきています。

オンライン相談を初めて2年経ち、虐待など緊急性が高い内容も届くようになりました。

虐待など緊急性の高く、専門性も必要な相談は、相談者本人の希望を確認し、アドバイザーとして就任いただいた大阪府子ども家庭サポーターの辻さんに相談しながら対応方針を決めていっています。

また、緊急度の高い相談には、たくさんの課題が絡まり合っていることが多いです。D×P経由で自治体や児童相談所、教育委員会などに連絡し、サポートするケースも、学校やスクールソーシャルワーカーの方から連絡がありサポートを行なうケースも出てきています。

現金給付に関しては継続で13名に実施中、食糧支援は30名に届けることができました。今後も進路・就職などの相談に乗りながら、必要な10代には食糧支援・1万円の給付金を届けサポートにつなげていきます。

今後も、ユキサキチャットから全国の10代のセーフティネットを広げたいと考えています。いま、現金給付や食糧支援のが実施できているのは、D×Pの活動に共感し支えてくださるサポーターからのご寄付があったからです。

相談者ひとりひとりの声を受け必要な支援につなげるためにも、ぜひ寄付でセーフティネットを広げるサポーターになってください。





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