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【とみおか文化祭】企画・運営に関与したメンバーの体験からの感想①石原一樹さん

【とみおか文化祭】とは1日限りの手作りでお祝いしたイベントです(2022年11月5日実施/富岡製糸場西繭置き場)

2022年10月に富岡製糸場は150周年を迎えました。
富岡製糸場は国宝であり、世界遺産に登録されています。
世界遺産に登録されているのはシルクを世界に流通させる上において大きな役割を果たしたからです。
その場所の歴史的な背景を踏まえて後世に伝える場づくりをマルヤマさんにお声を掛けて頂いたことをきっかけに動き出したイベントでした。

イベント詳細

当NPO法人について

NPO法人321プロジェクトは、ささいなことで人生は変わるを体現する場づくりをしているプロボノ団体としてのNPO法人です。
NPO法人の90%は運営資金難に陥っていると言われています。
社会性が高い=資金が集まるわけではありません。
当NPO法人は第二期事業年度において、営利活動を実施することにしました。営利活動は「体験を買って頂く」という活動です。
今回はとみおか文化祭の運営する権利というものを売り出して買ってくれた4名のメンバーで実施しました。

運営メンバーからの声を聴いてみる理由

運営メンバーには当初からすべてが整っていないという環境で0からすべてを作ってもらいました。
この体験はめちゃくちゃだと思いますので、正直色んな発見があったと思います(笑)その声を正直に伝える中で今後当NPO法人が行う体験にいろんな人が体験してくださるといいなと思っています。

石原一樹さんより頂きました

2022年11月5日。富岡製糸場の150周年を祝うイベント『とみおか文化祭』を無事に開催し、大きなトラブルもなく終了することが出来ました。
今回321プロジェクトメンバー兼、文化祭の運営メンバーとして企画段階から関わった石原が、イベントについて振り返ってみたいと思います。

≪イベント当日の様子≫
『とみおか文化祭』は、とにかく不安だらけで当日を迎えました。
準備期間の短さ、運営メンバーの少なさなど、理由はいくつもありましたが、不安の最大の理由は、想定よりもはるかに大きなイベントになったことです。

五感がテーマだった今回の文化祭。
先ず中心になってくれたのが五感を表現するクリエイター・アーティストの皆さんでした。

メインクリエイター、マルヤマトモミさんによる体験型アート。
公益社団法人 青年海外協力協会(JOCA)さまによる障がい者の方が焙煎くださったコーヒーと軽食の販売協力。
NPO法人富岡製糸場を愛する会さんによる富岡製糸場にまつわる紙芝居。
プロの演奏家による演奏。

彼らを中心に、当日のボランティアスタッフ、地元飲食店の方々、地元メディア、最終的には富岡市長まで巻き込むことになりました。
さらに今回は、11月の観光の繁忙期かつ150周年というメモリアルイヤーが重なりました。

イベントに先だち、各メディアを通じてガンガン広報をした結果、
「協力者・参加者の両方が、想定よりもはるかに大規模になることになるのではないか?」
というのが結構直前で判明しました。

結果、本当にその通りになりました。
私は当日、マルヤマさんのアート体験のサポート担当でした。

10時の開館から17時の閉館まで、トイレ休憩どころか一滴の水すら飲めないほど忙しかったです。

当日は親子連れが多く、ひどい時には自分1人で子供8人ぐらいを一気に相手にすることもあり
「今日は保育園のバイトに募集したんだっけ?」
と錯覚する瞬間もあったほど。

自分で手一杯すぎて、『とみおか文化祭』全体がどんな状態だったのかを、私は正直わからずに終えました。

でも後々話を聞いてみると、
「とにかく楽しかった!」
「321プロジェクトの人たちが本当に楽しんでいるのが伝わった!」
「321プロジェクトとなら、また是非企画を一緒にやりたい!」
こうした声をいただいたことで、イベントの成功を実感しました。
(もちろんたくさんの反省点もありますが…)

月並みな言葉にはなりますが、これは私たちの力ではなく、本当に一人一人の協力によって達成されたと思っています。
「何かを創りだしたい」という真のクリエイター精神の持ち主が集まると、ここまで爆発的なエネルギーが生まれるのかと、今でも信じられない気持ちでいます。

●「買ってもらうこと」と「応援してもらうこと」は違う

結果的に『とみおか文化祭』は、高いエネルギーを保ったまま、まさに嵐のように終わりました。
終わってから数日間は頭もフワフワし、私含め何人かの運営メンバーは見事に体調も崩しました。

心も体もある程度回復した今、ここからは少し冷静になって、準備期間も含めたイベント全体の感想なんかを、かなり正直にシェアしようと思います。
文化祭は“ワクワク”が大きなキーワードでしたが、準備中は必ずしもそんな感情ではありませんでした。

特に個人的には、クラウドファンディング(以下、クラファンと表記)の準備は本当に辛かったです。
私はライターを仕事に1つにしています。
今までに沢山の文章を書いてきましたし、文章でお金も貰うこともあります。
セールスメールなどの一般的なビジネスライティングで、多少の成果も残してきました。
その背景から今回、初めてではありましたがクラファンの文章作成の役割を担うことになりました。

しかし、自分でも不思議なほど、全く書けませんでした。
何を書いても、何度修正しても、しっくりこない。

いつまでたっても確認してくれるNPOのメンバーも納得させられない。
それどころか、あまりにうまくいかないので、そのイライラをメンバーにぶつけてしまう始末…。

最終的に時間的なリミットから、今回は私の文章は採用されず、代表の岡村が執筆することになりました。
クラファンは結果的に達成されましたが、本音を言えば非常に屈辱でし、情けなかったです。

何より、任された役割を全うできなかったことが悔しかった。
しかし、私にとってはこの経験が大きな大きなきっかけになりました。
簡単に言えば、「文章で”応援してもらうくこと“の難しさ」を知ったこと」で、自分自身の考え方のクセや弱点に気付き、成長することが出来ました。
まず“文章”とヒトコトでいっても、もちろん沢山の種類がありますが、中でもクラファンはかなり異質な文章です。

一般的なビジネスライティングが「買ってもらう」ために書くものなら、クラファンは「応援してもらう」ために書く文章です。
「達成できない人は、たった10,000円のクラファンでも達成できない。」
この言葉は、クラファン終了後に代表の岡村に言われた言葉です。
まさに私のことだと思ったし、非常に心に残っています。

一般的に、買ってもらうための文章に必要なのは、知識と経験です。
しかし、応援してもらうための文章で必要なのは、勇気と熱量です。
少し俗っぽくはなりますが、感覚的には恋愛に例えるとわかりやすい気がします。

ビジネス文章は、言ってしまえば友人の恋愛相談に乗るような感覚。
相手の悩みや現状を聞きながら、自分の経験や一般論をベースにアドバイスするようなものです。
しかし、クラファンの文章は、告白。
大好きで大好きでたまらない人を目の前に、たった一言「好きだ」と伝えるようなものです。

友人の悩みの前では「こうしたらいいよ」と雄弁に語れるのに、いざ自分が好きな人と正面から対峙した時「べ、別に好きじゃねえし!」と自分の想いをうまく表現できなかったのが今回の私です。

こうして私は今回の失恋…ではなく今回のクラファンでの経験を通じてたった1人に応援されることの難しさと、たった1人に応援されることの心強さをしることができました。

誰かのきっかけになりたくて企画したイベントを通じて、誰よりも私が大きなきっかけを貰ってしまったわけですね。

●今後について
さて、全員が満身創痍でやり切った『とみおか文化祭』。
そして息をつく暇もなく、次の企画にも動き始めています。
無尽蔵に湧いてくる活動へのエネルギーは「誰かのきっかけになりたい」という共通した想いがあります。

一見、活動内容も散らかっているし、「よくわからん!」言われることもありますが、321プロジェクトの全ての活動は“誰かのきっかけになること”に集約されます。

イベントの企画も、リセットハウス事業も、子供たちの共育も、全てです。
きっかけを得て、自分に変化を起こした人たちは、さらに他の誰かのきっかけになります。

そして変化をするのに大人も子供も、金持ちも貧乏も、男も女も関係ない。
どんな人もほんの些細なきっかけで人生を変えることが出来る。
そんなきっかけと変化の連鎖の中心になることを、私たちは目指しています。
そのためにはまだまだやることも山積みです。
安定的な黒字化
周知、広報活動
メンバーへの想いの浸透
などなど。

まだまだ理想には程遠く、力不足もいいところです。
NPO法人ではありますが、やっていることはゴリゴリのスタートアップベンチャーと変わりません。

それでも「人生を変えたい?それなら321プロジェクトだよ!」
誰からもそんな風に思ってもらえる組織に、私たちは必ずなります。
ぜひ今後とも、応援をよろしくお願いいたします。

石原一樹さんから頂いた感想文

石原さんの感想を読んで岡村の感想

石原さんの感想を頂いて感想を読ませて頂きました。
色々と申し訳なかったと同時に、最後まで本当に有難うございますという気持ちです。
読んでくださった方が不安になるかもしれない、トイレについては、遠慮なく行ってくださいという切実な思いがありますが、1日に石原さんがどれだけ全力でその時間を過ごしてくれていたのかを感じました。

記載にあるクラウドファンディングについては、文章を公開する前にNPOのメンバーに見てもらって伝わるかどうかの確認を何度もしていました。
NPOのメンバーは20代から50代の色々な背景を持つ中で参画してくれています。メンバー内で伝わらないのであれば、メンバーではない方に読んで頂いたときに伝わらないと考えるからでした。
私自身文章に自信があるわけではないのですが、伝わらないという状況であれば、一度は任せたことながらも苦渋の選択をしなければいけないこともあります。
石原さんから追加で下記メッセージを頂きました。

石原さんからのLINE/岡村とのやりとり

かなり苦しかった中でこのように考えてくれているメンバーがいることに感謝しながら前に進むための力にさせて頂こうと思った私です。

是非NPO法人321プロジェクトの活動に応援・参加お待ちしています♪
次は2023年3月開催 小学校に子供たちに泥団子体験をを企画しています。

サポートを是非よろしくお願いします。応援してくださった方の名前を掲載します。読んでくださったこと、出会ってくださったことに感謝。