巨人軍キャンプレポート(24.02.01)

スプリングキャンプは、肉体労働の根源であるフィジカルを鍛え上げ、個人練習では反復動作によって振る体力・振る力を作り上げ、全体練習で走攻守の訓練を重ね、インサイドアウトとトータルベースボールの練度を高めるうえで重要な時期。

この期間においては、大好きなセイバースタッツが積み重なることはないので、他人の価値を数字でしか測ることができない結果論者の低級ファンの一部からは、しばしば退屈・つまらないなどの意見が飛び出すが、スプリングキャンプの中継には様々かつ多くの情報が詰まっており、真の野球好きであるほどシーズンと同程度に注視するものである。

キャンプの楽しみ方が分からないようなエセ野球ファンは、アニメオタク、競馬オタク、声優オタク、排尿の際にパンツとズボンを床まで下ろす、お笑い評論にハマって芸人の内輪に帰属意識を持って毎年の瀬に最初から勝者が決まっている賞レースの採点を書き込んでしまう、そんな自らを多趣味だと勘違いしているような香具師でしょうね。そして恐らくそれらのジャンルについても大して分かってない。そういった情弱白痴共よりも、季節を問わず国内外に溢れる野球コンテンツを深く堀り下げることのできる人間の方が遥かに面白い。

あいにくの雨。ちなみに、初日のキャンプ映像は1秒も見ていないので、本記事においてはSNSで流れてきた資料を元に書き残しておきます。実戦形式などの日は全て視聴したうえでレビューしていこうと思います。

最初に感じたことは、投手陣の前脚伸展への意識である。今更?という感じもしなくないが、山崎伊織なんかは昨シーズンの途中から投球時の前脚伸展が強くなるにつれてパフォーマンスも上がっていった。ブルペン練習での田中千晴も、昨年と比較するとそこを意識しているように見えた。下半身を使うに対する感覚が、深く沈んで四股を踏むから、伸びの動作で地面を蹴るに変わった。インフラがメジャー仕様になるにつれて、肉体の動かし方もそこに適応していくものなのだろう。

西舘は、クイックモーションでもスウェーせずしっかりとステイバックができていることに非凡さを感じた。昨年の序盤辺りまでは、開きが早くて速い割に打たれる人というイメージだったが、フィジカルの向上もあってか、身体に芯が通ったインサイドアウトのスイングをしていた。

秋広は、阿部慎之助から相変わらず後ろに残す意識を口酸っぱく植え付けられていた。いくら前軸の重要性が囁かれようと、真のスラッガーには後ろを軸に回転して打ってほしいものである。一時的なものかは定かではないが、グリップを下げて打つシーンもあった。果たして秋広のボンズ化計画は身を結ぶのか、動向を見守っていきたい。


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