巨人軍ドラフト直前2021(野手編)

9月以降、得点力不足に悩まされ''野壊''を引き起こした巨人軍。層は厚くとも、主力の打撃力の天井が高くないと勝負所で打ち勝てない。投壊は割と短いスパンでも立て直すことが可能ですが、野壊は5年単位が必要になります。投手に才能が集まる日本野球の構造を考えると、その年の良い打者であり野手を優先的にドラフトしなければなりません。

松川 虎生 右投右打 大阪(出身地ランクA)
コンタクト&パワーを兼ね揃えたスラッガー。間の取り方が上手く広角に長打を打てる。岡本や牧のようなタイプ。やや硬さはあるが木製バットにもすぐ対応できそうで、少なくとも打者としての育成難易度は高くない。見た目とは裏腹に投手への献身的な姿勢や、キャプテンシーにも定評がありメイクアップ面においても期待できる。

正木 智也 右投右打 東京(出身地ランクB)
リストと押し手を活かした打球の強さが魅力。肩が内に入るので、回転半径が長くなる。牧のようにストレートに即適応する可能性は低い。所属リーグは異なるが山川穂高に近いスタッツ。出てくるのに彼と同程度の時間を要するのではないか。活躍すれば高橋由伸の系譜でスター街道を歩める。

有薗 直輝 右投右打 千葉(出身地ランクA)
正木より左肩が内側に入り過ぎないので、コンパクトに振れる。ヒッチしてから二度引きのような感じで遅れて伸び上がるようにテークバックを取る癖は夏大会後に修正したらしい(なんかの記事参照)。現時点でもNPBファームで逆方向に長打は出そう。フォローの小ささからリストや押し手の強さを感じる所とかこっちも山川に似ている。

池田 陵真 右投右打 大阪(出身地ランクA)
短い回転半径で叩くコンタクトヒッター。近年の巨人軍は、高校球界の座標たる大阪党員とのパイプ作りに熱心で、日本人打者にコンタクト能力を求める阿部慎之助二軍監督との相性も良さそう。アレックス・ブレグマンやホセ・アルテュ-べのような操作性に優れた低身長右スラッガーになれる素材。

野口 智哉 右投左打 奈良(出身地ランクA)
満振りできるのに率が残るアスリート型。プロスカウトの○○枠で東の梶原と双璧だが、内野ができる野口をピックアップ。長打を打つコツ(打球角度等)みたいなものを掴めたら化けそう。

◆川村 啓真 右投左打 富山(出身地ランクC)
プロでは打撃で勝負する中距離ヒッター。引っ張った打球が目立つのに東都リーグで三振以上の四球数を取れるのは魅力。伸び悩む山下の枠にぶつけてもらいたい。


押し手主導の右投げ右打ちや、田村俊介や前川右京のような左投げ左打ちと違って、引き手主導要素が強まりやすい右投げ左打ちはどうしても回転半径が長くなってしまうため、遠心力を確保できる高身長でないとホームランバッターになれないという仮説があるとかないとか。腕の長さにもよるが、近年の傾向から具体的には185cm以上は必要で、中山誠吾(190cm)、梶原昂希(189cm)、阪口樂(186cm)、米山航平(188cm)らがその条件を満たしている。中山は、4年次のスタッツは指名漏れレベルだが内角を上手く捌くローボールヒッター(個人の感想)で、巨人軍との相性は悪くないかもしれない。

二遊間や捕手、リードオフタイプは面倒なので割愛したが、迷った時は近畿,千葉,九州出身者を選べば間違いない。野手に関してはその傾向がより顕著である。


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