U_Sa
愛犬の犬生の日記
成犬ななの標準体重は七キロ弱。 お出かけ用の※1 ゴーゴーがなかったななのお出かけ時の移動手段は主に、私の抱っこのみ。 ※1 ワンちゃん用カートのことを我が家ではそう呼ぶ。 毎回、ななとお出かけすると帰宅時には腕がプルプルして筋肉痛を発症する。 「ゴーゴー、買うか?」 ペットショップに見に行くが、まあまあなお値段に怯んでしまう。 「なんとか頑張るわ」 一度、遠出のドライブに連れて行ったことがあった。 給水ボトルに水を入れ、お皿も用意して、休憩しが
二番目に家のコになった、ぴーちゃんは、おシモは何回教えても粗相をするコだったが、それ以外はすこぶる頭がいい。 例えば、ぴーちゃんにとって、サークルはおしおき部屋だったので、扉の鍵がかかっていないことが分かると、前脚で扉を押してそーっと脱出していた……とか。 ローテーブルで茹でた栗をスプーンですくって食べていたら、栗の乗ったスプーンを前脚で自分の口元まで持っていき、食べてしまう……とか。 箱に入った栗きんとんは、包み紙に包まれて箱の蓋までしてあったのに、ローテーブ
ペットショップに連れて行ったときのこと。 抱っこしたまま、店内をまわっていた。 服、衛生と見てまわり、おもちゃのコーナーにさしかかった。 「なな、おもちゃだよ」 と、ななにご披露していたら、気になるおもちゃがあったらしい。 「スンスンスン……」 しきりに匂いを嗅いでいた。 「それ気になるの?」 次の瞬間。 「かぷっ」 「あっ……」 そのおもちゃは、お買い上げとなったのは、言うまでもない。
姉の、ななへの愛はとても深い。 お世話はできないが、ななのお洋服やおもちゃ、マンマ皿やその他諸々の担当だった。 ペットショップへ行くと、ワゴンセールだと三、四枚まとめて買い、お高めであっても可愛いのを見つけると、カゴにポイッと入れていた。 おかげでななは服持ちだ。 二回目の退院後、闘病生活をしていたときも、ななを連れてペットショップへ行き、ピンクのトレーナーが似合うといい、ななに試着させ、カゴにポイッと入れていた。 「たかっ!」 値札をみた私の感想だ。
病院の診察台に乗せると、抱っこしろという、なな。 あからさまに嫌がりはしないが、静かに自己主張する。 体重を量るので保定する。 次に体温計をお尻の穴に入れる。 このとき、先生の一挙手一投足を見ているななは、体温計が自分のお尻に入れられるところから出されるまでをじっと見ている。 脚に注射を打たれるときも同じだ。 とにかく、最初から最後までコトの顚末を知らないと気がすまないらしい。 そして、どんなときも鳴かずに静観している。 肝が据わっていた。
以前、飼い主が雷を怖がり騒ぐとわんコに伝染して怖がるよと聞いたことがあった。 なので、家族には雷が鳴っても騒がないようにしてねといっていた。 おかげて、雷が鳴ってもどこ吹く風。 そんなことを知らなかった頃に家族になっていた二番目のぴーちゃんは、雷が鳴ると家族が怖いと騒いでいたので、途端に呼吸が荒くなり物陰やお風呂場に逃げ込んでいた。 可哀想なことをした。 知らないとは恐ろしいことだ。
初老になるまでレインコートがなかったなな。 ななが濡れないように傘をさし、おトイレをさせていた。 お陰で私はビショビショだ。 大きい方をするときは、出るまで力みながら前進する。 出たら出たで後処理をしている私をおいてさっさと行ってしまうのだ。 リードには長さの限界があることを、ななは知っているのだろうか? 小雨のときはこんな感じ。 普通からザーザー雨のときは、屋根のある場所で小さい方はかろうじてできるのだが、大きい方は出ないことがある。 梅雨
ななが我が家に来て一ヶ月くらい経った頃。 抱っこしようとして、手を噛まれたことがあった。 親指の付け根から血が出るほどの噛み傷。 これは今のうちに教えなければと、このとき初めて真剣に怒った記憶がある。 まず、輪っかにした指でマズルと口が開かないようにし、ダメだと言った後は、しばらくななに反応しないように家族にも協力してもらった。 家族の眼の前をウロウロしても、誰も反応してくれない。 それを数回繰り返しても誰も反応しない。 明らかな放置プレイに、な
ななはおもちゃで遊ぶというよりは、チミチミと噛みちぎるコだった。 骨の形をした噛むと音がなるおもちゃがある。 ピコピコと音で興味をひき投げると、一、二回は手元まで持ってきてくれる。 それ以上になると、投げれば取りに行くが、三十センチ手前でおもちゃを落とす。 終いには、投げても見送る。 遊んでと持ってくるが、毎回、そうなる。 ……なぜ?
姉は、ななのことが大好きだ。 もちろん、家族もななが大好き。 親は静かにななを見守る。 私は基本、見守るベースでたまに、発作のごとくななの名前を連呼しチューの嵐を繰り広げる。 「仕方がないな……」 と、たまのことだから許容してくれる。 ところが、姉は一味違うのだ。 なな愛が強すぎて毎朝、ななの至福のときを邪魔し、なおかつ、やめろとサインを出すも気にせず構いたおす。 結果、何もしてないのに、 「ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ」 と唸られる。 「お姉ちゃ
遠巻きからアピールを始め、最終手段を繰り出す瞬間 最終手段とは、 甘えた声+地団駄+しっぽを上下に動かす
ちょうど頭頂部分が白くて真ん丸で、ヘルメット被ってるみたいだった。
うちのコになった当初 ……さらに、二ヶ月が経ち すでに成犬と間違えられていた。
あくび、小げぶを一通りこなし、目で訴える。 ※小げぶ やりたくないことや嫌な ことがあると小さな ゲップがでるのだ。
不機嫌ではないのだが、つまんない顔。 この写真を見るたびに、なんだか「ドスコイ」の言葉が浮かんでくる。
家族で朝食を食べている時間は、たいていななはクッションの上で肉球のお手入れをしている。 たまに、ぽつんと独りが寂しいときがあるらしい。 ダイニングテーブルの下、家族の足を踏みつけてアピールをする。 「なな、痛いよ」 ちみっと足の指先を絶妙な強さで踏んでいく。 しかも、往復で。 家族全員でななの名前を呼ぶと、気が済むらしくまた、クッションに戻り肉球のお手入れをはじめる。