Django 入門 (6) - Nginx

「Django」での「Nginx」の使い方をまとめました。

・Django 3.0.8

前回

1. Nginx

「Nginx」（エンジンエックス）はWebサーバーアプリです。「Django」で作成したWebフレームワークアプリを公開する時には、このWebサーバーアプリが必要になります。

nginx news

Welcome to NGINX! - NGINX

2. WSGI

「WSGI」は、WebフレームワークアプリとWebサーバーアプリを繋ぐインタフェースです。これによって、様々なWebフレームワークアプリとWebサーバーアプリを組み合わせて利用できるようになっています。

主なWebフレームワークアプリは、次のとおりです。

・Django
・Bottle
・Flask
・Tornado
・web2Py

主なWebサーバーアプリは、次のとおりです。

・Nginx
・Apache

3. Nginxのインストール

「Nginx」のインストールの手順は、次のとおりです。

(1) 以下のコマンドで、Nginxをインストール。
macOSでのインストール方法になります。

$ brew install nginx

(2) 以下のコマンドで、Nginxサーバーの起動。

$ nginx

(3) ブラウザで「http://localhost:8080 」を開く。

(4) 以下のコマンドで、Nginxサーバーの停止。

$ nginx -s stop

5. uWSGIでのWebページの表示

「uWSGI」経由でWebアプリ(hello)を実行してみます。「Django 入門 (2) - アプリの追加」で作ったアプリになります。

【WEBブラウザ】 → 【uWSGI】 → 【Webアプリ】

(1) 「uWSGI」のインストール。
「uWSGI」はWSGIのPythonパッケージです。

$ pip install uwsgi

(2) 以下のコマンドで、Webアプリを「uWSGI」で実行してみます。
引数には、「hello_app/hello_app/wsgi.py」を指定しています。

$ uwsgi --http :8000 --module hello_app.wsgi

(3) ブラウザで「http://localhost:8000/hello」を開く。

「Django」と「uWSGI」を繋ぐことができました。

6. Nginx経由でのWebアプリの実行

「Nginx」と「uWSGI」経由でWebアプリ(hello)を実行してみます。

【WEBブラウザ】 → 【Nginx】 → 【uWSGI】 → 【Webアプリ】

(1) 「hello_app/uwsgi_params」を作成し、以下のように編集。
「uWSGI」の設定ファイルになります。

uwsgi_param QUERY_STRING $query_string;
uwsgi_param REQUEST_METHOD $request_method;
uwsgi_param CONTENT_TYPE $content_type;
uwsgi_param CONTENT_LENGTH $content_length;
uwsgi_param REQUEST_URI $request_uri;
uwsgi_param PATH_INFO $document_uri;
uwsgi_param DOCUMENT_ROOT $document_root;
uwsgi_param SERVER_PROTOCOL $server_protocol;
uwsgi_param REMOTE_ADDR $remote_addr;
uwsgi_param REMOTE_PORT $remote_port;
uwsgi_param SERVER_PORT $server_port;
uwsgi_param SERVER_NAME $server_name;

Nginx support — uWSGI 2.0 documentation

(2) 「hello_app/hello_app/settings.py」の末尾に、以下の設定を追加。

STATIC_ROOT = os.path.join(BASE_DIR, "static/")

(3) プロジェクト直下(hello_app/static)にstaticフォルダを生成。

$ python manage.py collectstatic

(4) 「hello_app/hello_nginx.conf」を作成し、以下のように編集。
「Nginx」の設定ファイルになります。staticとuwsgi_paramsのパスを環境に合わせて指定します。

upstream django {
    server 127.0.0.1:8001;
}

server {
    listen 8000;
    server_name 127.0.0.1;
    charset utf-8;

    location /static {
        alias /Users/username/work/hello_app/hello/static;
    }

    location / {
        uwsgi_pass  django;
        include /Users/username/work/hello_app/uwsgi_params;
    }
}

Full Example Configuration | NGINX

(5) シンボリックリンクを/usr/local/etc/nginx/sites-enabled/に貼る。
「Nginx」が「hello_nginx.conf」を参照できる場所に配置します。

$ mkdir /usr/local/etc/nginx/sites-enabled/
$ sudo ln -s /Users/username/work/hello_app/hello_nginx.conf /usr/local/etc/nginx/sites-enabled/

(6) 「/usr/local/etc/nginx/sites-nginx.conf」の末尾近くに、以下の設定を追加。
「hello_nginx.conf」を追加しています。

    include /usr/local/etc/nginx/sites-enabled/*.conf;
   
    include servers/*;
}

(7) 「Nginx」を実行。実行中の場合は、リロード。

$ nginx
$ nginx -s reload

(8) 「uWSGI」を実行。

$ uwsgi --socket :8001 --module hello_app.wsgi

(9) ブラウザで「http://localhost:8000/hello」を開く。

「Django」と「Nginx」を繋ぐことができました。