NP from DynamiteBrothersSyndicate

新しい切り口や、アイデアのヒントを常に探しているビジネスパーソンに向けて。 デザイン経…

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新しい切り口や、アイデアのヒントを常に探しているビジネスパーソンに向けて。 デザイン経営や、ブランディング、SDGsなど、世の中のトレンドワードを視点を変えて届けるマガジン。 DynamiteBrothersSyndicate https://d-b-s.co.jp/

最近の記事

三つ星シェフのレストラン『CYCLE』の緻密なブランディング

コンセプトは「循環」東京大手町「Otemachi One」の1階に佇むレストラン『CYCLE』(スィークル)。フランスのミシュラン3つ星レストラン「ミラズール」を率いる世界最高峰のシェフ、マウロ・コラグレコが手掛ける日本初のレストランとして、食通の間でオープン以来注目を集めています。実際に『CYCLE』を訪れた当社代表野口は、『CYCLE』をイマーシブレストランだと形容する。『CYCLE』を絶賛する野口に連れられ、期待を胸にはじめて訪れた『CYCLE』での体験は、過ごしている

    • Netflix「地面師たち」に学ぶブランドパーソナリティー

      ある作品と共通点がある話題沸騰中のNetflix「地面師たち」。最後の事件で、入金先の小切手が一瞬映りますが、そこには「スバル銀行」と記載されています。 同じ名前の銀行が、ある邦画の名作でも使われていました。1987年公開の伊丹十三監督作品「マルサの女」です。(※同作では、ひらがなのすばる銀行) 「マルサの女」は、国税局査察部(通称・マルサ)に勤める女性の活躍をコミカルに描いたサスペンスドラマ。 よくある銀行の名前、と言われたらそれまでですが、偶然の一致ではないのでは?

      • 「心理的安全性」を30分後の会議から作れるビジネスハック

        心理的安全性とは心理的安全性を最初に提唱したのは、ハーバード・ビジネス・スクールで組織行動学を研究するエイミー・C・エドモンドソン教授。1999年に「チームの中で対人関係におけるリスクを取っても大丈夫だ、とチームメンバーに共有される信念のこと」と定義しました。 簡単に言うと、チームのほかのメンバーが自分の発言を拒絶したり、罰したりしないと確信できる状態。心理的安全性が高いと、チームのためや成果のために、必要なことを発言したり、試したり、挑戦したりできます。 Googleの

        • 政治も料理も勉強も、時代は「エンタメ化」を求めている

          都知事選で台風の目となった前安芸高田市長石丸伸二氏は、政治の「エンタメ化」を公言し、選挙に臨みました。YouTubeなどのSNSを活用し、政治に対して無関心だった層の政治に対する興味関心を高める手法で、成果を出しました。今回はそんな「エンタメ化」について考察します。 「エンタメ化」とは? 「エンタメ化」とは情報やコンテンツを娯楽性の高い形に変えて提供することで、観客や消費者の興味を惹きつけ、楽しませる手法や現象のことを指します。 様々なコンテンツやサービスは「エンタメ化

        三つ星シェフのレストラン『CYCLE』の緻密なブランディング

          プロンプトは暮らしの中に。生成AIを使いこなすヒントは日常の言葉選びに。

          私たちは生成AIをまだ使いこなせていない「プロンプトエンジニア」という職業をご存じですか? AIから目的の答えを引き出したりコンテンツを生成したりするため、最適なプロンプト(指示文)を開発・設計する新しい仕事。 AI技術がさまざまなサービスに導入されている現在、大きな注目を集めています。海外のある記事によれば、年収33万5000ドル(約4,500万円)も夢ではないそうです。 この新しい職業の登場は、生成AIが現代のビジネスでいかに重要か、その使い方がいかに困難かを物語って

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          【言葉と編集とデザイン】クリエイティブでマッチ売りの少女を救え!!

          「マッチ売りの少女」の物語はマーケティング戦略などのビジネス本やブログで、どうしたらマッチが売れたかを様々なメソッドを用いて解説されることが多い定番です。そんなテーマをあえて取り上げるのは、クリエイティブの視点で語られていることがほとんどないから。論理的思考力を用いたマーケティングは必要ですが、窮地に立たされている少女にとって重要なのは感情を動かすクリエイティブです。今回は、誰もが知るお馴染みの物語で、人の行動に影響を与えるクリエイティブを、具体的な事例を通して解説します。当

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          ソフトクリーム誕生秘話から学ぶイノベーション。渦巻きなのは可愛いからじゃない!

          ソフトクリームーーーあのなめらかで濃厚な甘さが口に広がる子どもも大人も夢中になる魅惑のデザート。その上、とんがりコーンに渦巻き状に盛り付けられた唯一無二の見た目。その誕生の裏には5つのイノベーティブな視点がありました。 イノベーションは常に革新的なアイデアと創造性を求められる挑戦です。最近ではテクノロジー文脈で語られることが多いイノベーション。確かにAIをはじめとするテクノロジーはイノベーションを生み、私たちの暮らしに新たな価値を創造しています。しかし、現代のように世界中の

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          ダイナミックプライシングの意外な導入先を思索してみた

          ダイナミックプライシングとは、需要と供給に応じて商品やサービスの価格を変動させる変動料金制のこと。その新たな導入先を考えてみました。 広がるダイナミックプライシングコロナ禍の三密回避をきっかけに多くの業界が導入したダイナミックプライシング。その動きは交通機関から、テーマパーク、スポーツチーム、さらにはスーパーマーケットや電力料金にまで拡大。ダイナミックプライシングに代表される「PaaS(Price as a Service)」は、MaaSやSaaSと並び、今注目を集めていま

          ダイナミックプライシングの意外な導入先を思索してみた

          記憶のメカニズムから考える。ブランディングに必要な3つの要素

          ブランディングのゴールは第一想起の獲得と言われています。 第一想起とは、脳内にある無数の記憶の中から一番に引っ張り出される記憶のことです。私たちは日々大量の情報を浴びています。その中で記憶に残り、かつ一番に思い出される記憶とはどんなものなか。ブランド戦略を立てる上で、脳内における記憶のメカニズムを知っておくことはとても重要なことです。 知っておきたい、海馬と大脳皮質そもそも、記憶には短期記憶と中期記憶、長期記憶があります。短期記憶とは本を読んだり、会話をしている時に少し前の

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          小難しいパーパスなどは「旅行」に置き換えるとわかりやすくなる件

          パーパスに、ミッション、ビジョン、バリュー、さらにコンセプト。ブランディングには、さまざまな小難しい言葉が登場します。 「ミッションやビジョンはなんとなく想像できるけど、パーパスって何?」 「そんな面倒なこと、なんでわざわざ決めなきゃいけないの?」 そう思う人におすすめなのが、「旅行」に置き換える方法です。 これなら、言葉の意味がわからず最初からあきらめてしまったり、曖昧なままブランドづくりを進めたりすることはなくなるでしょう。 パーパス → 旅行の目的人は旅行を計画す

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          「夏祭り」が人を惹きつける5つの理由

          アフターコロナ最初の夏、日本各地に夏祭りが帰ってきました。夏祭りの帰り道に感じる独特の余韻の正体はなんなのか。今回は日本の夏の風物詩「夏祭り」が、なぜ私たちの心を揺さぶるのか、その理由を紐解いてみます。新規ブランド開発やサービスデザインのヒントになるかもしれません。 1、限定的な季節感 夏祭は、人々が外で楽しむ機会を提供します。夏の夜が醸し出す特別な雰囲気や限定的な季節感は、私たちに楽しさやワクワク感をもたらし、それによって感情が高まります。 2、伝統と文化 夏祭りは

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          ブランドの履歴書、書きましたか? 【新規事業創出の1stステップ】

          新しくブランドを立ち上げる。でも、何から手をつけたらいいかわからない。頭の中にイメージはあるけれど、人にうまく伝えられない。 そんなときには、新しいブランドの履歴書を書いてみましょう。 誰もが一度は書いた経験のある履歴書。 そのフォーマットを使うと、何やら小難しい印象のブランディングも、考えやすくなります。 ブランドの履歴書はこう書く| 氏名 →「ネーミング」 ネーミングはブランドのアイデンティティー。名前ひとつで印象は大きく変わります。仮でよいので「名前はこんな雰囲気

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          超パーソナライズ時代。対話型AIのインターフェイスデザインを考える。

          対話型AIにより、パーソナライズはさらに加速すると言われています。 反面、消費者の中にはパーソナライズに抵抗感を持っている人も根強く残ります。今回は、そのギャップを埋めるひとつの鍵になる、対話型AIのインターフェイスデザイン「フレンドインターフェース」について考えます。 話したくなる対話型AI、それが超パーソナライズ化への入り口。 対話型AIを頭がよくて、お話上手な人みたいに感じた人も多いのではないでしょうか。検索ではなく質問。そして気がつくと相談したくなります。最初は検

          超パーソナライズ時代。対話型AIのインターフェイスデザインを考える。

          Z世代? α世代? ペルソナにリアリティを生む「さよなら世代論」

          Z世代(1990年代半ば~2010年代序盤生まれ)のライフスタイルが多方面で話題ですが、今回はそうした「世代」による分類のメリットやリスクを改めて考察しました。最後に、世代に対する常識や思い込みにとらわれることなく人物像を把握する方法も紹介します。 最近話題の○○世代今、多くのマーケティング関係者がZ世代に注視する中、一部ではすでにポストZ世代に目が向けられています。 それはオーストラリアの世代研究者Mark McCrindleが考案した、α(アルファ)世代(2010~20

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          キャラクターブランディング

           今年はディズニーランド40周年。私が高校生の時に初めて行った記憶が蘇る。キャプテンEOのリアリティーある3D映像で、鳥のようなものが飛んでこちらへ向かってくるのを見て隣のお婆さんが手を出してのせようとしていたり、人気なのは混んでいたので比較的空いているチキルームやトムソーヤだったかの設定のエリアにある、丘みたいな場所でほぼ昼寝をしていたりしていました。混雑が苦手なのもありますが、それはそれで私なりに夢の国を体感出来ました。 キャラクターは社会を魅了し、大きなビジネスになる

          キャラクターブランディング

          話題の体験価値は「半歩先」。人気の生ドーナツも、全米で大流行のスポーツも。

          モノからコトへと顧客ニーズが変わっているのが昨今の潮流です。コトとは、つまり体験価値。そこで、今回はライフスタイルに浸透する新しい体験価値をつくる上で、筆者が大事にしている視点についてご紹介します。マジックワードは"半歩先"。 非日常の体験価値は3歩先、日常の体験価値は半歩先。日常をなんとなく、退屈に過ごしたくない多くの人は、常に新しい体験価値を求めています。体験価値とは、ある商品やサービスの機能や性能だけではなく、感情的な体験や幸福感を言います。 筆者は体験価値を大きく2

          話題の体験価値は「半歩先」。人気の生ドーナツも、全米で大流行のスポーツも。