株式会社カルテットコミュニケーションズ代表取締役堤 大輔さんの語る「中小企業のためのWebサイト改善術」
書き起こしていきます。
講師のお話し概要とプロフィール
中小企業のWebサイト集客は大手のそれとは全く違います。本やメディアにあるような方法を試しても上手くいきません。それはなぜか?
予算もない、人手もない、データもない、知名度もない、そんな中で成果を出さなければならないからです。
本セッションでは、中小企業のWebサイト集客に10年以上関わってつきとめた100%成果の上がるノウハウを大暴露します。しかも、何年も前から全然変わらない普遍的なノウハウで、お金もほとんどかからない改善方法ばかり。
要するにやり方を知っているか知らないか、ただそれだけ。このノウハウであなたのWebサイトの成果を激変させてください。
プロフィールはこちら。
株式会社カルテットコミュニケーションズ代表取締役 ミュージシャンを経てWebの世界へ。リスティング広告専門の代理店として運用代行と広告運用ツールLisketの開発を行っている。徹底的な運用の効率化をすることで、通常は広告代理店が引き受けないような月額広告費が数万円程度の小規模な広告主から大手広告主まで対応できることが特徴。Yahoo!やGoogleからの表彰は設立8年で20回超。近年は働き方改革の先進企業としてのメディア取材や講演も多数。
本業はリスティングの運用代行をやっています。10年近くやっていくとノウハウが高くなっていますが、自分の提案を断られるのが死ぬほど嫌いなので、サイト制作は一切やっていません。今日はそのノウハウを紹介します。サイト制作に関わる方が多いと思いますが、サイト制作会社をdisりますが、みなさんのことではないので、ご了承ください。
サイト制作に関わる方には、すぐに現場で使える改善方法を伝えます。大手のサイトに関わる方には、使えるテクニックばかりをお伝えします。時間が短いですが、ついてきてもらえれば。異論は認めません。
自己紹介
会社は名古屋が本社です。名古屋にはキャンプスペースがあって、スノーピークのものです。めちゃくちゃいいんですね。オフィスの机ってめっちゃ高いんですが、キャンプは15万円くらいで実は非常に安いんですね。
さて、中小企業のウェブ改善できる人ってなかなかいません。なぜでしょうか。レクサスのサイトがあります。そして、うちの会社のサイトがあります。デザイナーってどんなサイトを作りたいか、ダサいサイト作りたくてやってくる人っていないですよね。そもそも中小向けの仕事をしたい人なんていないですよね。世の中のうまくいった情報って大手企業のネタばかりですよね。中小企業なんてそもそもデータないですし。ウェブサイト制作会社も、中小企業の集客の知識が少ないんです。知識はあっても、実績があるという会社なんてほとんどないんですね。
集客のキーワードは***
ヒントはちらしです。難しい話ではなく、今日から使えるノウハウを伝えます。知っているか知らないかだけの差です。
・中小のサイトはそもそもアクセス数が少ない
・アクセス母数が少ないなら枝ではなく幹を攻める
・重要なのは自社の強みではない
・ファーストビュー、会社概要、お問い合わせフォームの3つが大事
・この3つさえ機能すればウェブサイト集客は成り立つ
自社の強みって実はユーザーそんなに興味ないんですよ。ウェブ解析すると実際そういうページって見られてませんので。ファーストビュー、会社概要、お問い合わせフォームの3つは非常に重要なんですね。この3つさえしっかりしていれば、なんとかなります。
ファーストビュー
ユーザーはこのサイトを見たくないと考えています。帰りたくて仕方がないくらいに思ってください。全ページを見てくれる保証もなければ、スクロールしてくれる保証すらない。ファーストビューで全てがわかるようにする必要があります。
何を売っているか、値段(**円からとか)、実績や強み、すべてファーストビューに書きましょう。スライドショーは見てくれる保証がないので、避けましょう。曖昧な写真ではなく、文字情報で伝えましょう。
最初からいきなりバンと言って、嫌だったらどこかに行ってもらうしかないんですね。スライドショーも大嫌いなんです。3枚目なんて見ないですよね。画像1枚で全部入れましょう、というのが成功のパターンです。曖昧な写真もやめましょう。いい感じの山の写真やいい感じの海の写真って全く意味がないですよ。
ファーストビューの参考としてはうちのサイトです。
2.5万円で高いと思われていればそれで終わりなので、まずここで勝負しています。このサイトで月150件近く問い合わせが来ています。
会社概要
・会社概要は大抵の場合、トップページの次のアクセス数
・買う気のあるユーザーほど会社概要ページを見ます
・会社概要の表を見るまでは帰らない
・会社概要の表の上に見て欲しいコンテンツを配置しましょう
・アクセスマップはできるだけ丁寧に書きましょう
会社概要の「表」の上はアクセスが多いので、クリックされやすくなります。そこに見て欲しいコンテンツを置いておきましょう。アクセスマップですが、Googleマップ貼って終わり、という会社が多くないですか?あれはただの怠慢です。そういう施策だとせっかく来てくれたユーザーが外に出て行ってしまいますからね。
問い合わせフォーム
・フォームはお店でいうとレジです。
・ご自由にお書きくださいって、知らないサイトで言われてもわからないですよね。これはレジで酷い接客をされているようなものです。
・フォームの上にこんなお問い合わせがよくありますとか、よくある質問みたいなコンテンツをいれましょう。
・フォームの直前に電話への誘導
・返信が◯営業日でもらえるかを記載
具体的にはこんな感じですね。
正直、こういう風に書いてますが、全部のお問い合わせを1営業日以内には返信できていません。
(会場爆笑)
ですが、書いたもの勝ちなので、書いてください。
真の導線設計とは?
・導線設計はユーザビリティーを高めることではありません。
・ユーザーをこちらの意図通りに動かす、うろうろさせずに追い詰めるという感覚が超重要です。
・スクロール、最下部、ページ移動、スクロール、最下部の繰り返しです。
・フッターで横幅いっぱいのフッターバナーをおきましょう
ゴールデンルートとはユーザーが買うためのルートのことです。購入に行くまでのルートをしっかり考えましょう。フッターバナーは、全ページの下に大きく配置しています。うちでいうとこんな感じです。
ページフッター以外にも、サイドメニューがある場合、その一番上がプレミアムポジションです。ここは視認性が高いので、意識しておきましょう。ただ、一方でサイドメニューのバナーを大きくしすぎると、サイト自体が使いづらくなるので、よくないでしょう。
問い合わせバナーのデザイン
・電話番号、営業時間、定休日を必ず記載
・資料請求とかならそのサムネイルの写真を必ず出しましょう
・人は人の顔があると見に行くので、バナーの中に人を載せることは効果的
・バナー自体でもいいし、ボタン画像を立体的なデザインにする
・バナーは必ずマウスオーバーで色が変わるようにする
例えば、情報商材のサイトとかでも、情報なのに、PCソフトっぽいデザインにしていたりしますよね。空気にお金を払うのではなく、何かものに払うという感じを出したほうがいいでしょう。フラットデザインは流行っていますが、立体的な方が押されます。集客をとるなら、立体的、ですね。
問い合わせバナーは派手ででかいことが大事です。周りのデザインと比べて、一番気持ち悪い感じにしてくれ、とオーダーしています。目立たないとダメなので。
電話番号の考え方
中小企業は電話問い合わせ超大事です。メールスキルが壊滅的だからです。さらに電話のほうが成約率3倍以上なのでメールでいいというユーザーも電話させたいんです。
電話番号はバナーのプレミアムポジションと同じ箇所に大きく設置しましょう。フリーダイヤルは低コストで効果が高い施策になります。3分7.5円+携帯電話1分18円で非常に安いんですね。
テキストは●●が書く
社長が書くのが一番いいです。ボロいサイトなのに当たっているサイトは大抵、社長がいい感じで文章を書いているからです。社長が一番製品のことをわかっているので、熱や知識が一番ある人が書くべきなんです。外部制作会社は1,2回ヒアリングしただけのど素人ですからね。
写真は●●の写真をできるだけ使う
写真はフリー素材のものではなく、実際の写真を使いましょう。
ユーザーも可愛い受付がいないことくらいわかります笑
(会場爆笑)
カメラのクオリティーもスマホで十分です。
フリー写真と実際の写真の違いは見た瞬間にわかります。自社でやればいつでも撮れるし、やり直しも容易です。
動画ってどうなの?
動画時代とかいうので、気になる方が多いでしょう。しかし、コストがかかるので、やめましょう。
●●を出さないと基本的に売れない
値段を出さないと売れません。無料見積もりをしないと、値段すら教えてくれないなんて嫌ですよね。いくらくらいか、を知りたいわけです。客単価を簡単にあげる方法としてはオプションを詳しく書いておくことです。そうすると、客単価が上がります。基本的には100%上がります。
縦長LPはどうよ?
縦長LPは嫌いです。一定のジャンルはいいんですが、効かないことが多いです。
カラムの考え方
スマホ時代ということで、PCまで1カラムにすること多いですが、これで売上激減すること多いので、要注意です。
ハンバーガーバーやめない?
年配の方意識して、MENUとか文字書いたほうがいいですよ。
SEOへの考え方
中小企業は、SEOやらなくていいです。SEOはGoogleさん次第です。1位になってもアクセス上がるとは限りません。順位上がってもいつ落ちるかがわかりません。そこで、リスティング広告で収益は出したほうがいいでしょう。
中小企業の運用のポイント
PDCAは高速で回せば良いというものではありません。見るべきポイントは、
・サイトへの総アクセス数からリスティング広告
・ゴールデンルートのアクセス数→プレポジ広告
・CV数→フォームの改善
この3つをやって対策もシンプルです。
中小企業のサイトのキーワードは親切感です。つきつめると、やすそうに見えます。ちらしがヒントです。ユーザーは中小企業にこれを期待しているんですね。
人間は知りすぎるぐらいに知っているが、実行する人はあまりに少ない、という名言があります。やりましょう。あとはあなたが行動するだけでしょう。
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参考)2時間半の動画でさらに詳しく学習できるみたいです!
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