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私の小規模な失敗 役割と行動はマッチしていますか?NTTアドバンステクノロジ株式会社大幡千代さん

以下、書き起こしていきます。

1983年にNTTアドバンステクノロジーに入社しました。ビジネスモデルマスターコースを修了したりしています。イノベーションの第一人者のやっているSTART INNOVATIONなどにも参加していました。クラリネットが趣味なので、興味ある人は懇親会でぜひ。

30代の時の問い合わせ業務での失敗

電話で取って、お答えするのがメインでした。では、ここで問いかけです。問い合わせ担当として顧客が求めているものはなんでしょう。

これまでは、必要とされている回答を即座に返すことでした。ですが、今はチャットボットがあり、AIが自動対処できるようになっています。

さらに問いかけです。あなたが回答したことを顧客は、理解し、学習したと思いますか?

すぐ答えが欲しい人はどんどん電話をしてきます。当時、私は顧客に回答したことは、すべて理解し、学習し、チーム内で共有されていると思っていたんです。しかしですね、実際はそうではなく、顧客が毎日同じ質問をしてくるんです。毎日、これをやっていると、「私はロボット?」って思ったんですね。

あるとき、チーム内での情報共有について顧客に訪ねてみました。そうしたら、お客様からクレームが入りました。即座に欲しいのに、なんでそんなこと聞くんだ、ということで、業務から外されてしまいました。

顧客が欲しいのはアドバイスではなく、速攻回答する行動だったんですね。その当時、存在していないチャットボットだったんです。

ですが、もし・・・。ビジネスモデルキャンバスを知っていたらどうだったんでしょうか。新規ビジネス提案や自分の役割、顧客対応に気づくことができます。ビジネスモデルキャンバスはスイスの大学教授が作ったものです。世界で7番目に経営を考えることができる素晴らしい頭脳の持ち主なんですね。

ビジネスモデルキャンバスは、2009年頃から始まり、爆発的に使われるようになりました。リーンスタートアップやブルーオーシャンストラテジーよりもむしろ使われていたりします。

どのくらいの国で使われているかというと、ヨーロッパがまず多いです。そして、アメリカや日本でも使われています。日本だと富士通やパナソニック、IBMなどで使われていますね。ビジネスモデルキャンバスは9つのフレームがあります。

顧客のセグメント、自分たちの価値、コミュニケーション、チャネルなどを整理していきます。さらに、パートナーはどんな人か、パートナーへの主要活動、キーリソース、などを書きます。コスト構造と収益構造もここに記載するんですね。

自社、顧客、収益の流れの3つが大きなカテゴリーというわけです。

・自分の価値を誰に?どのように?
・協力者は?自分の売りは?
・自分の収支

この3つを設定することができるわけですね。

ここでコールセンターのケースを考えてみましょう。

ここで注目したいのは、契約内の課題解決についてです。私は契約内の課題解決ではないことを説明していたんですね。そのために、私は外されたわけです。これをチャットボットで考えると、以下のようになります。

こんな形で内容を変えることで、ビジネスモデルがどう変わったかを整理することができます。

セールスフォースのプラットフォームビジネス

セールスフォースのアプリで、陣屋コネクトというサービスがあります。旅館・ホテル管理システムなのですが、これを自社利用していたものを他の会社に提供したんですね。そうしたら、一気に収益がサブスクリプションで伸びていったんですね。その結果、7年で売上が300倍になったそうです。

では、この事例をビジネスモデルキャンバスにしてみましょう。

こんなビジネスだったわけですね。

これをこんな風に変換したんです。陣屋コネクトは一気にサブスクリプションに変わったというわけですね。

振り返りと学び

自分が置かれている役割により、顧客が必要としていることを的確に判断し、行動しましょう。ビジネスモデルキャンバスは、ビジネスの情報共有、新規ビジネス戦略立案に便利なツールになります。また、プラットフォームビニネスを利用してビジネスを拡大させていきましょう。

サポートされた費用は、また別のカンファレンス参加費などに当てようと思います。