5月26日 順番

今日は一本ラジオの収録があった。家でのリモート収録。便利な時代だ。ゆっくり話したいなと思っていたひととゆっくり話したい内容について話せた。全然時間が足りなかった。物腰が柔らかく、だけど芯がすっと強いひと。知的で謙虚。すごく正しい感じがする。とても尊敬している。

今日は一日録音。全体はだいたい出来た。もうちょっと。それにしても録音するたびに自分の足りなさを実感するので。歌もギターもソングライティングも、ぜんぶ。毎回。ぐうとなるが、仕方ない。精進。

制作や歌唱のお仕事は、Nozomi Nobodyとして作品をつくったりライブをしたりしてお金をいただくこととはまた違った楽しみと違った重みがあり。良いものを作りたい。なにより誠実に。

もう5月も終わるのだな。明日あさってはおばあちゃんの葬儀。幸運なことにわたしはお葬式というものにはこれまでの人生で数えるほどしか出たことがなく、だからあの不思議な感じには未だ慣れられずにいる(あるいは何度出ても慣れるようなものではないのかもしれないけど。そんな気もする)。

おばあちゃんは昔ながらのひとで、お味噌を作ったりお漬物をつくったりするのが上手なひとだった。おじいちゃんもおばあちゃんも元気だった頃は毎年お正月にはみんなで山ほどお餅をついて、親戚・ご近所中に配ったものだった。あとはお裁縫がとても上手だったな、なんていうのだろう、和風の刺繍?綿を入れた立体的な布の作品(人が形どられていることが多い、鞠つきをしている女の子とか金太郎とかお釈迦様とか、そういうの)が田舎のお家にたくさん飾られている。わたしはおばあちゃんが作るおはぎ(あんこがとろとろ)がとても好きだった。

順番にいなくなるのだな。順番というか、いろんな順番で。

ずっと離れて暮らしていたし、年に数回会うか会わないかだったし、ゆっくり話をしたことも考えてみればないのだった。明日父やおじさんやおばさんに聞いてみよう。どんなひとだったのか、どんな人生だったのか。

みんないつかはいなくなるのだ。

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