11月25日

無性にじゃがいもが食べたくなり、にんにくと一緒にじっくり揚げ焼きにして、塩とお醤油ちょっと。大根の葉っぱも一緒に。そうしてきのう作ったにんじんのラペも少し食べた。根菜祭り。

そんなことをしていたらあっという間に時間になり大急ぎで片付け着替えて家を出て、ホームに登り着いた瞬間に到着した電車にすすすっと乗り込むのだった。急がなくていい人生がいい本当は。

この一週間ほど炭水化物をやたらと食べていたのでしばらく米と麦は休むつもりだけどそれならばじゃぁ芋はどうなのかということになるのだけど(と思っていたら今日はお土産にスコーンをいただいてしまい、もちろん食べた。好きなカフェのでとても美味しかった)。

きのうはほとんど何もしなかった。起きたら11時で、おお、と思い、ベッドの中でさよこさんとゆーきゃんさんにお礼の連絡をし、11時半過ぎにもぞもぞとようやく起き出して、荷解きと洗濯(富山に持って行った厚手のニットカーディガンも洗ったのだけど、天気が悪く部屋干ししていたら朝になってもまだ乾き切らない)。そうして少しフルーツなどを食べてから、行くタイミングのないままだった駅の向こう側にある小さな商店街まで小雨降る中のんびり行ってみる。富山で写真を撮ったので、道すがらフィルムを現像に出し、あと銀行に寄った。八百屋さんで野菜あれこれとお豆腐屋さんで厚揚げ。スーパーも便利で大変に有り難いが、やっぱり本当はこっちの方が好きなのだった。お店のおとうさんたちはみんな優しくてかわいいし。時間があるときは、なるべく、と思う。

江國香織の長編をきのう読み終えて、富山の古本屋さん(ライブをさせてもらったいるふではなく、いるふで紹介してもらったブックエンドというお店、帰る直前にゆーきゃんさんが連れて行ってくれた)で買った川上未映子のエッセイを読み始めた。週刊誌での連載をまとめたもので、川上未映子らしからぬ本当になんてことないエッセイで、へぇと思うけれど、エッセイはなんてことなければなんてことないほどいいよなとも思う。

さよこさんが描いてくれた石を大事に愛でてから玄関に飾った。わたしの玄関には石川直樹さんの写真にシルクスクリーンをしたものと、加計呂麻で拾った大きな珊瑚と、島の妹が誕生日に作ってくれたキャンドルホルダーと、そしてさよこさんの石が並んでいる。あとは素敵な布を敷けばほとんど完璧なのだけど。

相変わらず家に欲しいものや必要なものが延々あり、それらについて相変わらず延々考えているけれど少し飽きてきたというか疲れてきた。あまりわくわくしていないときは無理して決めない方が良さそう。しかし足りない状態は不便かつなんとなく収まりが悪く落ち着かない。

読み終わった江國香織の小説は『彼女たちの場合は』というもので、従姉妹同士の10代の少女2人がアメリカ内をあちこち旅する話で、終わりの方になって「予感に従う」くだりがあり、静かに勇気づけられた。

きのうおやつにかぼちゃを蒸してマッシュして、レーズンとココナッツオイル、はちみつ少し、シナモンたくさんとナツメグを入れたものを作ったのだけどこれがとても美味しい。かぼちゃはわたしの中で割とずっと無敵。これを本当はパイにくるんで焼いたらどんなにか素敵だろうかと妄想するけれど何を隠そう我が家にはまだオーブンがないのだった。オーブン欲しいけどなかなかこれだと思えるオーブンがなくずっと悩んでいるままいまに至る。オーブンレンジじゃないオーブンがいいのだけど今どきあまりないのらしい。便利すぎるのは不便。

本当は考えなくちゃいけないことが色々あるはずというかある、世の中のことも自分のことも、のだが頭が停止している。帰って豆乳を温めて生姜と蜂蜜とシナモンを入れて飲んで息を吸って吐いて早く寝たい。あと駅前のコンビニに寄って今日こそリアルの最新刊を忘れず買うのだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?