6月16日 kakimori

今日は蔵前にあるkakimoriという文房具屋さんに出かけた。

いま、kakimoriのための音楽を作っている。この間一曲納品して、もう何曲か作らせてもらう予定。いま2曲目をマスタリングしている。

商品を紹介する動画やお店のBGMとしての音楽。はじめてのBGM。最近はun/baredの映像の音楽も少しずつ作ったりしているので、なんだか繋がっている感じもちょっとある。

これがとても楽しい。歌詞のある曲も数曲作る予定なのだけど、まずはないものから作っていて、なんというかとても自由で身軽な感じ。ギターを弾いて大まかな曲の流れを作って、そこにギターと声でレイヤーをいくつもいくつも重ねていくと曲になる。最近はそういえばあまりこういう風な曲作りをしていなかったので、そうか曲ってこうやって出来ていくのか、と再発見しているような気持ち。

お店は想像以上にとてもとても素敵だった。丁寧に作られたものを丁寧に届けようとしているのが伝わってくる空間だった。

kakimoriではノートやペンをカスタマイズして作ることが出来る。文房具はどうしても消耗品になってしまいがちだけど、そうじゃないあり方。ノートもペンも必需品だから使いやすい気に入ったものを持ちたいとずっと思っていたけどなかなか出会いのないまま今日に至っていて、今日は真鍮のペンを買った。やっと素敵なペンに出会えて嬉しい。kakimoriで買ったペンでkakimoriの曲の歌詞を書くんだ。今度はゆっくり紙を選んでノートも作りたい。

カキモリってとても良い名前だなと思う、書く守。

小学校からの友達のインタビュー記事をさっき読んだ。すごく良かった。

彼は限りなく本当に近いことを話せる数少ない友人で、とても尊敬しているひとのひとり。

わたしも生きづらさをずーっと感じているけど、それをまだうまく変換できていないように思う。まだ全然途中。でもこれを読んで彼はもうその先に進んでいるのだな、と思った。ゆっくり会って話がしたいなと思った。

君島さんのスタジオはkakimoriから歩いて少しの場所にあり(そしてわたしは思った通り水羊羹を買っていった!)、古い雑居ビルの見るからに旧式のエレベーターに乗って、久しぶりにわたしの2ndアルバムを作ったその場所にお邪魔してきた。模様替えをしてとてもすっきり広々としていた。マニアックな音の話などをいろいろした(というか君島さんがしてくれるのをわたしはうんうん、へ〜!と聞いていた)。水羊羹は3つで1パックだったので、君島さんがあとでもう1つ食べるか奥さんにお土産か、と思っていたら1つを半分に切ってくれ、ひとり1個半ずつ食べた。ちょっとざらっとした舌触りが残るタイプの水羊羹でとても美味しかった。「水羊羹大好きなんです」と嬉しそうにしてくれて嬉しかった。君島さんはわたしと同じくらいかもしかしたらわたしよりも甘党で、そのことはわたしが君島さんに懐いていることと無関係だとは思えないのだった。機材のことや録音のことなど、ためになることをいろいろと教えてもらい帰路。

いつも「こうじゃなきゃいけないんじゃないか」とか、「こうした方がいいんじゃないか」とか、そういう思考に陥りがちなわたしを君島さんはいつも楽しんでやれる方でいいんだよ、という方にふわっと導いてくれる。

日差しの中を割と長く歩いた(水羊羹を買うために)からか、帰りは急激な睡魔に襲われ電車の中ですとんと眠りに落ち、気付いたら降りる駅だった。降り損ねなくてよかった。帰ってからはウェブ会議が一本。

わたしはもっとちゃんと自分のことを自分で決めなくちゃいけないなと思う。まだひとに甘えてひとのせいにしていることがたくさんある。それがもう少しちゃんと減らせたとき、もう少し変われるような、気が少ししている。

あしたからわたしはkakimoriのペンと共に生きる。

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