生命樹

命とは何かといつも問うとき
恐竜を絶滅させた大隕石衝突を思う

太陽系第三惑星は悲劇の歴史
脆くあえない生命は自然の猛威にて
呑み込まれ、無慈悲に晒され続けた

更に人類の登場により執拗に踏みにじられる運命が止むことが無い

命はどこから来るのか
潰されても葬られても再生は止まない

一度は去るように見えるが
気がつくと背後に傲然と屹立してみせる
そのつど進化の衣をまとうのはもしや
命は戦う意思そのものだろうか

生命樹の無限の根はどこの宇宙にある

なぜならば残虐に疲れ果てた人間が
皮肉にもそこを最後の拠り所にしているではないか

「生きたい」との懇願
無垢の命の出現を
心待ちにして
未来をようやく見据えられているではないか

人類はもう階梯を登らなくては
ならない

にも関わらず己の尊厳しか守れない
生命樹に寄生するヤドリギになりたいのだと言う

お前などホントはいやしないという
真実の種を撒いてもらったその日  

私は心の底から安堵したのだった

 #生命樹 　　 #限界 　 #歩み止めない意思