31歳。パラレルワークで叶える「目標」「理想の働き方」「100%信頼できる仲間」 〈H.I.F.株式会社〉
起業を前提にしたパラレルワークという選択、テック担当でもリモートは可能
2020年現在、H.I.F.株式会社(以下、HIF)をはじめ複数社にまたがって職務をこなす、いわゆる「パラレルワーク」という働き方を選択している東万里子さん。HIFは、企業間の決済をスムーズにするサービス「Fimple決済」などを提供しているBaaSプラットフォームだ。HIFのCTOとして、あらゆるシステム構築に携わる東さんの将来の目標は起業だ。 「会社の仕事もしっかり進めながら、その過程で得た実績を自分のブランドにしてほしいと言ってもらえて、入社を決めました」と話す彼女は、まさに働く女性のロールモデルのよう。夢を軸に、好きなことへ邁進している東さんの働き方について訊ねた。
週2オフィス・残りは在宅という働き方。自分のやりたいことで生きていくのが目標
快活で、気さくで、話しやすい。東さんと初めて対面で話したときに感じたのは、こちらまで明るい気持ちにさせてくれる素敵で前向きな女性、といった第一印象だ。妊娠8ヶ月目という彼女は臆する様子もなく、現在の働き方についてあっけらかんと教えてくれる。
「HIFを含め、複数社に渡ってテック関連のコンサルティングや現場のディレクションなど、様々な仕事に携わっています。いわゆるパラレルワークという働き方ですね。週に2~3回はオフィスに通いますが、残りは在宅でリモートワークがほとんど。体調が優れないときは予定を調整しやすいのでとても助かっています」
まるで何でもないことのように話す東さん。いくらリモートワークでも、複数の会社に従事するパラレルワークは各方面に気を遣わなければならない面も多く、大変そうだ。しかし、当の彼女はどこ吹く風。将来は起業し、自分のやりたい事業で生きていくのが目標なのだそう。
「HIFは2019年8月に入社しました。迷うことも多かったのですが、代表・東小薗さんのビジョンに共感し、システムエンジニアとしてできることがあったら手伝いたいと自然に思いました。それを踏まえた上で私の目標を応援してくれる人や環境がここにはあると分かり、入社を決断するきっかけになったのだと思います」
会社を選ぶ最も大切な条件とは、「個人の夢も一緒に応援してくれるかどうか」
元々、大企業でシステムエンジニアとして活躍していた東さん。やりがいもあった、報酬も満足できるものだった……。しかし、目の前の仕事に必死で取り組む傍ら、心の隅でじわじわと広がる疑問と違和感がいつしか大きな目標に繋がっていった。
「大企業だったから嫌だった、というわけでは決してないんです。大企業だからこそ環境は整っていたし、できる仕事もたくさんあった。それでも、どんなに懸命に仕事をして実績を積んだとしても、それは会社の実績であって私のものではない。いつか、自分の力をどんどん磨いてできることを増やして、起業することが自分の夢、目標になっていったんですよね」
起業して、自分のやりたいことを仕事にしたいという気持ちはあれど、大企業で確立したポジションを捨て、立ち上がったばかりのベンチャー企業に身ひとつで飛び込むことは、不安ではなかったのだろうか。
「正直、1ヶ月くらい悩みました。決め手は、社長含めメンバーの持つ雰囲気が前向きで好印象だったことと、自分の目標達成のために会社の土壌を活かしてほしいと言ってもらえたこと。ここなら思う存分やりたいことがやれる、って思ったんですよね。これからは、会社のために働きながら自分の目標も達成できる、それを応援してくれるような土台がある会社が選ばれるんじゃないでしょうか」
私の居場所はここではないのかもしれない。悩み、立ち止まりながらも進む現在
得意な分野を活かし、着々と目標達成に向かって歩を進めている東さん。現在勤めているHIFは、まさに運命の出逢いだったと言えるかもしれない。しかし、入社後から現在に至るまでの道のりは、決して順風満帆ではなかったという。
「私の居場所はここではないのかも、って感じたこともあったんです。入社して2~3ヶ月経った頃でしょうか。私の仕事は表に見えにくいものですし、それに加えて現在はテック担当が1人しかおらず、辛さを共有できる人がいないというのもありました。深夜まで仕事をしながら、果たして正当に評価されているんだろうか、と悩む日もありましたね。もちろん、他のメンバーにもタスクが重なっていて、相当辛かった時期でもあったのですが」
自分にしかできない仕事がある状況そのものが、時に八方塞がりの息苦しさに繋がってしまう。「メンバーのあたたかさ、人柄で乗り越えた繁忙期も、ベンチャー創業時ならではの登竜門だった」と受け止めた彼女は、今も粛々と目標達成に向けて動いている。
100%信頼できる人と会社。女性も男性も輝けるこの場所で、自分にできることをやり抜く Fimple決済に自動で請求書をつくるシステムを追加したときは、「これで営業がしやすくなる」とメンバー全員に感謝されたことを笑顔で話してくれた東さん。CTOとして、彼女が残してきた成果はとてつもなく大きなものだ。
「日頃から感謝の交換が多い会社ですね。『メールを返しておいてくれてありがとう』とか、『あれをやっておいてくれてありがとう』とか。細やかなところにもすぐに気づいてくれる風土がある。その積み重ねがあるからこそ、辛いときも何とか乗り越えてこられたのだと思います。100%、信頼できるんですよね。そんなことはなかなかないと思っています」
東さんが特に感動を覚えたのは、入社してまもなく妊娠したことを報告した瞬間だったという。「女性だから」「男性だから」といった性差で物事を判断する価値観がもともとないHIFでは、過度に気遣われたりすることはない。
「だからこそ働きやすいという面ももちろんあります。それでも、いち早く産休や育休制度を整えて、妊娠中でも働けるようサポートする姿勢を見せてくれたのには感動しましたね。言葉だけではなく行動で示してくれる会社なんだと思ったら、もう、この人たちのためにできることはなんでもしようとまで考えました」
女性が働きやすい社会に。 子育てしながら社会復帰を。 言葉ではいくらでも綺麗なことを言える。
建前ではなく、はっきりと実践して見せてくれるHIFの姿勢に全幅の信頼を寄せている東さん。「女性だけでなく、男性も輝ける場所ですよ」と笑う彼女が、自身の目標を叶える日もすぐ目の前かもしれない。
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