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湯前幸弘の謎 前編

前回のお話の続き。
湯前は「自分が古賀中学校・古賀特別支援学校の元生徒」「障碍者」だと語っていた。
果たしてこの話は本当なのか。

そして湯前は古賀市内にある学校に通ったことがあるのか。
村尾勝秀が紹介した人物なだけに気になる。

湯前は冬季にこんな不可解な言葉を吐いていた。

「自分はずっと不登校で小中学校に通ったことが殆どない。」
「その間は親父と一緒に過ごしていた。」

本人曰く、幸弘のお父さんは「元工藤会組員」である。
最近、北九州市で旧本部事務所を行政がぶっ壊した、あの工藤会。特定危険指定暴力団である。

湯前幸弘とは一体何者なのか。

ワタシは裏仕事に精通した男性の知り合いに湯前の謎を相談。
身辺調査を依頼した。
その必殺仕事人の仮名は「本庶」としよう。


湯前を身辺調査

本庶はまず子が特別支援学校に電話。

過去の在校生に「ユノマエユキヒロ」の名前があるか否かだけを尋ねた。
学歴照会である。

答えはワタシの予想通りだった。

古賀特別支援学校の過去の在校生に、そもそも「湯前」という苗字の人さえいなかった事実が判明。
これは北筑前養護学校、古賀養護学校時代の記録を含めてである。
古賀特は、この二校が合併してできた学校である。

驚いたのは、ここからだった。

古賀中学校に本庶は電話。驚く答えが返ってきた。

古賀中の過去の在校生に湯前幸弘という名前の人物はいなかったのだ。

実は湯前の自宅、一軒家は古賀中学校の校区にある。

これは一体、どういうことなのか。


湯前の年齢の謎

ちなみに湯前の自称年齢は、2016年5月時点で「22歳」だった。
平成4年3月生まれの冬季ねあ君より、およそ2歳年下になる。

しかしあの湯前の自称だから、本当かどうかは分からない。

おまけ話だが、アニメ声優の世界では、年齢サバ読みの人が滅茶苦茶多い。
これはワタシがアニメ業界にいたから分かる話である。
川上とも子ちゃんの話では、堀越高校出身の「某ヲタク向けアニソンシンガー」は、二歳サバ読みしてるらしい。
かわこちゃんは、ソイツと知り合いだった。この話は信憑性がある。

湯前幸弘の話に戻ろう
年齢は見た目で推理するしかない。

ワタシの関係者で一番湯前に接していた冬季君の見解。

「声、顔、性格に幼さがあった。断言はできないが、湯前の自称年齢については正しいのではないか。」

しかしワタシの知人で冬季君の友達の信繁君は、これと大きく異なる見解を示している。

「湯前は小太りのオッサンに見える。年は少なくとも三十は超えてるだろう。」

彼は冬季君と湯前の借金問題の話し合いに立ち会ったことがある。
湯前を直に見た重要証人だ。

実は信繁君は、見抜く力が鋭い。
しかし冬季君の方は、見た目年齢を見間違えることが多々あった。
若い方にね。
これはワタシがよく知っている。

見た目からの湯前の年齢推定は、信繁君の見解を支持する。


必殺仕事人の年齢見解

湯前が話す場面を数分間撮影した映像を冬季君から提供してもらった。
ワタシはこれを本庶に見せた。
彼はこう見解を示した。

「顔と声に十代っぽい雰囲気は確かにある。しかしオッサン臭さが圧倒的に強い。」
「信繁さんの見立てが正しいんじゃないか。」

さらに興味深い根拠を語った。

「暴力団の家庭で育った男の中には、不健全な環境から、三十代になっても十代の雰囲気が少しだけ残ることがある。」
「湯前がまさにそれじゃないのか。」

ワタシも湯前の映像を見た。
冬季君と見比べると、顔も声も明らかに、年上に見える。
外見と声を見る限り、とても冬季君より年下には見えない。

最後に、本庶は湯前の2016年当時の年齢を「31歳」と推定している。

ちなみにグーグルで「湯前幸弘」を検索すると写真がいくつか出てくる。
気になる読者は、そちらを見て、年齢を推定してほしい。


電話帳に湯前の苗字なし


湯前幸弘が古賀特別支援学校と古賀中学校とは無関係であることは、ハッキリした。

湯前一家は本当に、古賀市に昔から住んでいたのか。
ワタシは疑問に思った。

2003年版の古賀市の電話帳を取り出した。
当時は個人情報ユルユルの時代で、一軒家の電話番号は殆ど網羅していた。

湯前は一軒家で、固定電話がある。
これは冬季君が直接確かめている。

湯前の名前が載ってるか、注意深く目を通した。

しかし電話帳に湯前の苗字は一つもなかった

ということは、、、

2003年以前には、湯前一家は古賀市には住んでなかった可能性が極めて高い。


そう、湯前一家は古賀市古参の住民ではなかったのだ。
外から来た新参者だった。

冬季君は湯前の一軒家の前に行ったことがある。
「湯前」の表札は、新しそうに見えたという。
家の方は新しいようには見えなかったらしい。

そして湯前の表札は「黒地金色」で少し威圧感があった。

事情通の本庶の話では、湯前一家は暴力団が絡んだ何らかの事情で、引っ越した。
古賀市にある中古住宅に移り住んだ。
そのとき、表札だけを新しくした。
そして「黒地金色」は暴力団関係者がよく使う表札だという。


後編に続く

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