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のざわの小説

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のざわが投稿した娯楽系小説(主に短編)、そして振り返り記事をまとめました。逆噴射小説大賞などに参加しております。遅筆のため稀にしか投稿しておりません。
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#掌編小説

「迦陵頻伽の仔と墓標」

 黒羽を翻す禿鷲が、曇天を切り裂いて大地に舞い降りた。その光景に相対する時、高原を征く旅…

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「近視の戦士は夢想する」

「こちら、最新式の魔力増強仕様となっております。色も大きさも豊富に取り揃えておりますので…

のざわあらし
1か月前
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「迦陵頻伽の仔の憧憬」

 闇に包まれた石窟の奥で二柱の燭台に炎が灯されると、上品下生印を結んだ阿弥陀如来の立像が…

のざわあらし
3か月前
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「白い弾丸、頬を染めて」 #シロクマ文芸部(雪化粧)

 雪化粧に染まった山薗市民球場に、無数の歪な白球が飛び交う。  前日の降雪が嘘のように晴…

のざわあらし
4か月前
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「迦陵頻伽の仔は西へ【完全版】」 #パルプアドベントカレンダー2023

 入唐後の二年半で良嗣が集めた衆目は数知れない。外套で覆われた七尺半の巨躯もさる事ながら…

のざわあらし
5か月前
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「さらば愛しの有也屋」 #AKBDC2023

「鰻重を」  店主の挨拶すら待たずに注文をした俺は、過剰に気が急いている。  差し出され…

のざわあらし
9か月前
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「鳴砂山の彷徨人」

 きゅ。  踏み締めた砂が鳴く。聞いているのは俺しかいない。灼熱の太陽から目を背け、足元だけを見据えて歩みを進める。  とにかく渇きを癒したい。皮袋の水は二日前に尽き、敦煌の街を出立した旅人にも、石窟詣での僧侶にも出会えずにいる。口に含められるものは唾液くらいだ。  少しでも喉を潤したくて犬歯を舐め続けていたが、それも限界らしい。舌先が裂け、血が滲んだ。  仄かに薫る死の臭い──。  気力が失せ、足が動かなくなった。  どす。  倒れた身体を砂粒が受け止める。  閉じた