見出し画像

まさかの心筋梗塞・半年後の検査入院③

朝6時。いつも通りの時間。 朝食も回診も特に何事もなし。 やる事がないので9時から面談室で読書開始。
10時に看護師さんが来て、右手の留置針からリンゲル液を通して問題がないか見る。 腕の中が少しひやっとする。
10時30分、今日の検査を見学する看護学生女子と先生が挨拶に来る。
11時30分、今日の付き添いをします、と言う看護師さんが来る。
13時30分から検査なので、だんだんと緊張してきた。 そんな状況なのに職場から次々と連絡が来る。 今日は検査だから連絡しないで、と言っておいたのに。 全部返信して、昼からは繋がらないからあとはヨロシク、と連絡する。 スマホで仕事が出来ちゃうのも困ったもんだ。
検査にかかる2時間の間、トイレに行かないように午前中は水分摂取を控えめにする。
昼食後、12時50分、部屋で生理的食塩水の点滴開始。 手術用の着替えは上半身だけで、下半身は入院着のまま。 
13時20分、歩いて手術室へ向かう。 部屋の隣のナースステーションの向こう側がエレベーターなので、ナースステーションの中を通らせてもらう。 看護師さんが口々に「がんばってね」と声をかけてくれる。 はい、がんばります~と言いながらエレべーターに乗る。
13時30分、手術室前に到着。 緊張感マックス。 深呼吸をひとつして気合い入れて中へ入っていくと、あれれれ?と思う。 半年前にストレッチャーで見た壁紙と色が変わって見える。 少しくすんだような? あの時はスカイブルーのピカピカした壁と天井に見えたんだけど。
それにしても手術室は思っていたより広い。 手術台まわりは映画のセットのようだ。 でかいモニターは相変わらず斜め上の方にあって、レントゲンの機械も手術台に寝たら胸の上あたりに来るような場所にある。 照明は明るすぎるくらいだ。 ここでもうひとつ気が付いた。 前に比べてそれほど寒くない。 N先生と昨日検査してくれたO先生が手術着で待っていたので、聞いてみた。 部屋は機械が沢山あるので、熱を持たせないように低めの温度設定になっているそうだ。 患者の為じゃなくて機械の為なのか~とちょっと複雑な気分。 精密機械があってこその心臓手術なのかもしれないけど。 
ゆっくりと手術台に上がるように促されて、上半身は起こしたままの姿勢で心電図用の端子を付けられる。 横になった時にN先生が「あれ?なんで右手にラインが入ってるんだ?」先生、火曜日にそう指示してたじゃないですか、と言うと「う~ん、右からカテーテル入れるか?」としばらく手首の辺りを触っていたが「いや、やはり左手にします、セッティング変えて」と手術台には右手を支えるような器具が付いていたが、スタッフがバタバタと左手用に変更。 左手にヨーチンをこれでもか!とO先生が塗りたくる。 青いシートを広げて、手首の周りをペリペリとはがす。 「ではこれから麻酔します。ちょっと痛いですよ~」チク!いでで!「もう一か所いきま~す」チク!いでで!「しばらく待ちま~す」
着々と進行していくのであった。 しばらく時間をおいてから「ではカテーテルを入れていきま~す。痛かったら言ってくださいね~」ああ、始まった~、やっぱりちょっと痛いわ~、と考えていたが、ひじの内側あたりまで通る時は痛かったが、その先はそれ程でもない。 右手の方から先生が覆いかぶさるようにして左手に刺したカテーテルを操作している。 ちょっと持ち上げますね~、と言って左手を持ち上げられた時にひじの外側を生あたたかいものが流れていくのを感じた。 これは血が流れているのかなあ~、と少しドキドキした。 そりゃ動脈に管を刺してるんだから血は出るよな~。
「心臓に入ったので、薬を入れていきますね~」と、すぐに胸の真ん中あたりにかなりな痛みが。 いでででで~!と顔をしかめていると「血管の収縮がありますね~痛いですね?」とN先生が聞くので、半年前に倒れた時と同じような痛みです、と答えると「薬で血管が細くなってるので痛いと思います」という答え。 しばらくレントゲンの機械があっちこっちに動いて心臓の様子を見ていた。 少し痛みが引いてきた時に「では反対側いきま~す」とまたしても同じ痛みが。 いでででで~!「ああ、やっぱり痛いですね」って、先生ドSかっ! ヒトの心臓で遊ばないで欲しいわ~(涙)と思っていたが、どうやら造影剤の影響のようなので仕方がないのであった。 ステントの状態は良好なようで一安心したが、ステントを入れた場所のすぐ横の部分に動脈硬化があり、N先生は少し悩んだ様子だったが「やっぱり針金を入れて血流の差がないかを調べます。FFRやりま~す」と宣言すると、またしてもスタッフがわらわらと登場しててきぱきと検査用の装置をセッティングして「ではいきま~す」と先生曰く「針金」を入れて測定する検査が始まった。 これは特に痛くはなかった。 しばらくして測定値が出たようで、O先生から「しばらくの間は大丈夫みたい」というコメントが。 しばらくの間って、どのくらいなんだろう??と思っていたらN先生が「では以上で終了します」と検査終了宣言が出た。 時間は1時間ほど。 カテーテルを抜いたり消毒したり、後の処置をしながら、心臓の状況は悪くはない、ステントを追加する必要もなし、硬化を起こしている部分の治療は飲み薬で行う、退院後の薬はこれまでとは変更になる、という説明を聞く。 返事をするも、胸が痛かったのと疲れたので小さい声しか出なくなっている。 「痛みはどうでした?」と聞かれ、前よりは少なかったけどやっぱりかなり痛かった、と言うと苦笑いをしていた。 左手の傷口を固定するバンドの締め具合が、ちょっと我慢できないレベルだったので、ほんの少しだけ緩めてもらった。
美人の看護師さんに手伝ってもらいながら手術台から降りて、準備してくれた車椅子に乗る。 見学していた看護学校の女子が心配しながらもあれこれとインタビューを開始。 手術が終わった安心感からかかなり喋ってしまったが、だんだんと胸の痛みが増してきた。 7階に戻ってベッドへ。 横になったとたんに電池が切れた。 目が覚めたら1時間半熟睡していた。 胸と頭が痛い。 16時になって看護師さんが手首のバンドのエア抜きに来たので、頭痛がひどいと訴えて薬をもらう。 飲んでいる薬から、ロキソニンはNGだそうで、カロナールを持って来てくれた。 それを飲んでまた少し寝る。 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?