(読書記録) ザ・フォーミュラ~科学が解き明かした「成功の普遍的法則」 (アルバート=ラズロ・バラバシ 著, 江口泰子 翻訳)

この本は、様々な分野(アスリート、芸術、ワイン等)において成功した人が、どういう法則に基づいて成功したのか、ということを膨大なデータをもとに説明した本です。著者はノースイースタン大学の教授でネットワーク理論を研究している人です。

以下、印象の残ったことのメモです。

・トップクラスのワインや音楽家の演奏だとその評価はかなり偶然に左右される。
・パフォーマンスが測定できないような芸術の分野では、どのギャラリーに展示されるかなどのネットワークが成功に影響を与えるファクターとなる。
・マイルス・デイヴィスが選んだ5人のミュージシャンによるアルバム「カインド・オブ・ブルー」は絶妙な人選による成功例。メンバーどうしの関係が緊密過ぎても、共通点がなさ過ぎても、いいアルバムは生まれない。
・ノーベル賞受賞者の受賞理由となった成果が若いころに多いのは、若いころの生産性が高いから。ある人の成果の中から成功が生れる確率は年齢によって変わらない。変わるのは生産性。
・アインシュタインが56歳になったときに(1935年)発表した量子もつれに関する論文は現在までに相対論の論文を上回る頻度で引用されている。
・分析化学者のジョン・フェン(田中耕一氏とノーベル賞同時受賞)は超大器晩成。ノーベル賞受賞理由となった研究は彼の60代のときの成果。

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