(読書記録) 体はゆく できるを科学する〈テクノロジー×身体〉 (伊藤亜紗 著)

この本は、「できなかったことができる」とは脳や身体にどういう変化が起こっているのか?、どういう仕組みなのか?と言ったことをテーマに、著者が5名の研究者に話を聞く、という内容です。5名の研究者は工学的に脳の仕組みを解き明かそうとするようなアプローチで研究しています。

この本では、「できなかったことができるようになる」とは意識が体に先を越されるという経験だ、と書いてます。つまり、できないことは意識できないわけですが、それが不意にできることがある、ということです。この本に出てくる研究者は、この意識できないことをテクノロジーでアシストするような研究をしています。例えば、リハビリなどがその一例です。

5名の研究者のどの研究もとても面白いですが、僕が特に個性的だなと思ったのは最後の章に出てくる暦本純一氏でした。この方はスマートスキンを開発した人だそうです。スマートスキンとはスマホなどで2本の指で広げる動作をすると拡大されるような仕組みのことです。マウスのクリックだけで画面を操作していた時代に、「ものを一本指で操作する方が不自然なのではないか?」という発想から開発に至ったそうです。今となっては当たり前の技術ですが、この発想を最初に思いついたのはすごいと思いました。

暦本氏は、AIの時代に重要なのはプログラミング教育より国語教育ではないかと言ってます。AIが理解しやすいように論理的に話す必要があるからです。確かに僕もGoogle翻訳を使うときにそのようなことを感じたことがあります。

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かなり久しぶりの更新になってしまいました。きちんとした文章を書こうと思うと億劫になって更新が滞るのでテキトーに書くをモットーに続けたいと思います。

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