テトリス99感想文

己のテトリスをしよう!

 テトリス99とは2019年2月14日のニンテンドーダイレクトで発表され、ダイレクト終了直後に配信されたバトルロイヤル形式のテトリスである。テトリスでバトルロイヤルとは如何なものか?と思いながらもプレイしたところドはまりしたので感想を書く。
今回もいつもと同じように攻略や操作説明ではなく、自分がプレイして思った感想を書いていく。
説明しないとはいえ、テトリスとバトルロイヤル系については軽く触れようと思う。

テトリスは言うまでもないが落ちものパズルの代名詞である。日本に来てから今に至るまで様々な媒体に移植され姿かたちは変わらずとも、その時代あった形でリリースされ続けているゲームである。どの世代のひとたちでも何らかの形でテトリスに触れているだろう。そのため母親が唯一得意なゲームという認識も一部界隈で存在する。こういったジョーク的な文言も出るくらいテトリスは世間に浸透していると言っても過言ではないだろう。
そのテトリスと今回融合されたゲームルールはバトルロイヤルだ。このバトルロイヤルとはどういったルールのゲームなのかと言うと、その場にいる自分以外は全て敵であり、最後まで生き残ることを目指す。ざっくりと言うとこんな感じである。
そんな融合態であるテトリス99がどのように面白く感じたのかじっくりと書いていく。

【ポイント】
・対人必須のルールの中での勝敗の見せ方
・自己嫌悪に陥りにくい


テトリス99の勝敗の見せ方

 自分がテトリス99をプレイしていて凄く良いと思った部分は勝敗の見せ方だ。それは対戦対人ゲームでありながらと相手を倒すという感覚が非常に少ないことだ。バトルロイヤル系と言うとシューティングゲームが主流であるため、勝つためには相手を撃ち殺す手順が必要となる。やはり、この部分に関しては不快に感じてしまう人もいるが、テトリスはパズルゲームのためそういった描写が無くバトルロイヤルとして成立している。
シューティングとパズルのジャンルの違いもあるが勝敗の見せ方が根本的に異なる。シューティングのバトルロイヤルは相手より上手く操作し敵を倒すことで勝敗が決まるが、テトリス99は自分のパズルを上手く解くことで勝敗が決まる。つまり、自分以外のプレイヤー全てが敵でありながら、敵を倒すことが目指すポイントではなく相手より長くテトリスをすることで勝敗が決まる。この構図こそがテトリス99の美しい部分ではないのか。
敵を倒すことが大前提のバトルロイヤル系で敵を倒すことがではなく、自分がどれだけテトリスと向き合えるかで順位が上がっていくこういった部分こそが他のバトルロイヤル系とテトリス99の違いだと考える。

自己嫌悪になりにくい作り

 本当に有難いなと思った要素が一つある。それは成績が記録されないことだ。パズルゲームとはいえ対戦の要素に付き物の戦歴だが、テトリス99にはこれらの要素はない。従来のテトリス(ぷよぷよテトリス)は個々のレーティングでマッチングを分けていた故に個人の成績を公開して対戦相手を探すと言った形であるがテトリス99は公開されない。
自分のプレイが記憶されていくのステータスという項目で各種の統計が見れるが、その項目にも勝敗は記録されていない。これに関してはバトルロイヤル系全般で言える話だが今日始めた初心者や熟練の猛者が入り混じりゲームをするという形式のため特に成績の概念にとらわれる事無くゲームを楽しめる。自分は昔、対戦ゲームの勝敗やゲームにしたいするプレイ時間などの記録が苦手で自己嫌悪に陥っていた(今は克服した)がテトリス99にはそういった要素はない。
つまり、テトリス99はテトリス以外に無駄な要素がなく、テトリスに集中しやすい環境であることだ。

まとめ

 テトリス99は自分との戦いであるために己のテトリスをするだけでも上位を狙えるというバトルロイヤル系に一石投じたんじゃないかと思う功績を残しているのが個人的な評価点である。もちろん猛者たちに勝つためには、技術も必要だが、順位一桁あたりまで狙えるので、どんな年齢層の人たちでもテトリス99を楽しめるのではないかと思う。
しかし、ニンテンドースイッチオンラインに加入するだけで数種類のファミコンのゲームとこのテトリス99が遊べるのは本当にありがたい。
時代毎のテトリスだったりとか、これがぷよぷよ99だったら成立しているのか色々な事が考えられるが、今回はこれで終わり。


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