電気を消して、淹れたてのコーヒーをのみながら詩を読んでいたら、いい涙が出てきた。「現実だけが世のぜんぶなのではない」という最後の一文に、悲しいほどの安堵を覚えた。この詩の作者がもうこの世にいないと知って、また少し悲しくなる。でも残された詩が、本が、いつまでも友人でいてくれる幸せ。
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