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増田大輝=1軍枠3人分

2020年、過密日程を極めるプロ野球。
巨人軍を優勝させるために、その身を捧げた男がいた。
その名は増田大輝。
彼は1軍登録枠3人分に影分身することで、2020を乗り切る歯車となったのだ。


増田大輝A:僅差での代走屋→守備固め

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多くのファンの増田大輝イメージは代走屋としての増田大輝だろう。
昨年はベンチスタートが大半ながらチームトップの15盗塁を記録した。
脚力、盗塁技術、勝負所の大走塁。鈴木尚広2世と呼ばれるべき選手だ。

しかも増田は守れる。2019年の増田は、セカンドを21試合。ショートを24試合。サードを22試合守った。代走で出た後は、守備に不安がある選手や足腰に爆弾をかかえる選手の代わりに守る器用な守備固め選手へと変貌する。

僅差を増田の走塁で勝勢に持ち込む→増田自身が守備固めで勝利を確固たるものにする。

これが増田大輝Aの役割だ。


増田大輝B:大勝でのベテラン休養/若手起用

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代走→守備固めでは、僅差の場面以外では出番がないという批判も考えられる。
この批判を吹き飛ばすのが、器用なユーティリティプレーヤーである増田大輝Bだ。

代表的な試合としては上の画像にもある、6/28のヤクルト戦があげられるだろう。
この試合の増田大輝は
6回にセカンド→ショート(坂本→田中俊などの交代に伴い)
8回にショート→センター(陽岱鋼→吉川尚などの交代に伴い)
9回にセンター→サード (岡本→石川などの交代に伴い)
と3度も守備位置を交代した。

巨人はこの試合は6回の時点で9点をリードし、主力選手を休ませ北村若林田中俊吉川尚輝石川という若手の試用&1軍半選手の見極めに多くの打席を割いた。

このような大胆な選手交代ができるのも、増田大輝がポジションをたらい回しにされることを気にしない器用なユーティリティプレーヤーだからである。

大勝の試合の成果を高める(主力休養・若手試用)ことを可能にするのが
増田大輝Bの役割である。


増田大輝C:大敗でのブルペン休養

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最後に昨日爆誕した増田大輝C=投手増田大輝だ。

投手増田大輝プランは思いつきの采配でなく、
あらかじめ用意していたと考えられる。

根拠としては
・元木コーチは投手経験のある野手のリサーチをあらかじめしていた。
・後藤コーチが増田に投手練習をするように指示していた。
・マウンドにあがった時に焦りや戸惑いの表情がなかった。
 (代打で出てきた中日の投手と比較してみると面白い)
・浮いたボールは多かったものの、直球とスライダーを左右に投げ分けていた。
・巨人が連戦の途中で大敗(6点差以上の負け)をするのは初めて
 
(2-9で負けた広島戦の翌日は休みだった)
などがあげられる。

本日ベンチに残っていた投手は、大竹鍵谷中川(大江)という勝ちパターン(やロングリリーフ)の投手で、明日以降の消耗は避けたい。
だから、予定通りの最終手段で投手増田大輝
大敗の試合が初めてだったので、予定通りに試したものと思われる。

「連戦の負担」と「大敗の試合で出番がない増田大輝」そして「試合を成立させる増田大輝の投手能力」を考えた時に、非常に論理的に正しい選択に思える。
投手増田大輝は今日限りのオプションではなく、同様のシチュエーションでまた登板することもあると考えている。
もちろん大敗の際の最終手段なので、出てこないに越したことはないが。

ブルペンの負担を軽くし、大敗の試合で投手の登録数を1つ増やすような役割をする。
これが増田大輝Cである。


まとめ

僅差、大勝、大敗すべての試合で増田大輝は躍動する。
増田大輝はどんな試合でも必要とされ、3人分の役割を果たすだろう。
過密日程や調整不足などのイレギュラーが待ち受ける2020。
それらを乗り越えるため、全ての役割をその身に引き受けるのだ。

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