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【漫画感想】迷いも成長であり青春 黄昏アウトフォーカス long take(2)

前置き

なぜ1巻からではなく2巻からなのかという疑問が出た方もいるだろう。
まずnoteを習慣にするために読んだばかりの2巻の感想を書いていたら結果的は1巻から通しで読んでの感想になってしまい、もう最初から2巻の感想として出してしまおうと思ったからです。

1巻を踏まえての感想が多めなので、気になる方は1巻も買ってください。


感想

書きたかったテーマ性

1巻も含めてのテーマや書きたいことは「離れているからこそ得るものはあるし、相手への思いが深まるのだ」「迷いも成長であり青春」だと思った。
1巻では寿と真央(以下ひさまお)に対して発展途上な印象を受けた。しかし、全体で通して読んでみると、1巻は両者の問題点に焦点が当たり、2巻の修学旅行パートを経て解決に向かう構造だと気づいた。
最後の3つの約束はシリーズ最初の「黄昏アウトフォーカス」の3つの約束と対比させている。ネガティブだった後者とくらべると希望にあふれており、かつ「黄昏アウトフォーカスovertake」よりも内容が進歩しているので二人の未来は明るいことを示唆しているようだった。

寿の変化、友情

今作のMVPもとい名サポーターは本條だった。
寿が本條への友情に気づいたのは一旦真央と離れたことがきっかけであり、離れてみることでも得るものがあるというテーマ性を感じさせる。寿の本條への友情を感じる描写や、本條の寿を案じてサポートしてあげる姿は好ましく感じた。
寿は過去の経験から失敗を恐れている。それでも、本條が提案してくれた真央へのデートプランをうまくできなくても二人は悪く思わないだろうという信頼から前に進めたのだという心情、成長描写がよかった。小冊子も含め寿のまわりはいい環境なんだと思え、高校卒業後の就職先も同様なものであると祈りたい。

他CPについて等

サイドで描写される同シリーズスピンオフのCPについても書いておきたい。
ラストの描写からの推察だが、1巻で描かれた義一のスランプも解消されたようで一安心した。
引退したはずの3年生組が製作活動をしているのも気になる。告知していた「残像スローモーション」の展開にかかってきそうなきざしだろうか。
サイドでひさまおの描写もあるだろうし、ちょくちょく描かれている寿が人の名前を覚えていないことが改善されるのかも見守りたい。

小冊子も含めて最初から通しで読んでみて気づいたことは義一は唯我独尊に見えて実はまわりのことを気にかけている。その点では仁に似ている。
今作は礼と詩音の出番が少なめだったが、小冊子に凝縮されていた。詩音の男前さと男性らしい手の描き方がフェティッシュ。
他CPは迷走が描かれていたのに対して彼らにはそれが無いように見えたのだが、今後の展開にはそれがあるかもしれない。

恋愛描写のないサイドキャラについても彼らが修学旅行を楽しんでいる描写が挟まれていることが嬉しかった。

終わりに

黄昏アウトフォーカス long takeは終わったが、6月に「残像スローモーション」の続編が連載されるのでまだまだシリーズが終わらなさそうだ。
7月のアニメも楽しみです。

余談

このnoteを書いている日はアニメ黄昏アウトフォーカスの先行上映の日でもある。自分は行けなかったけれど、行けた方は楽しんでください。
脚本構成の方がノイタミナ墓場鬼太郎の方なのに個人的にちょいテンションあがっています。愛及屋鳥ってやつです。みんながきらきら青春ストーリーを堪能している間に私は闇の中モノノケとダンスしとこう。あと加賀利テルの声優はドラマCD据え置きかどうかも判明するかな。

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