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押出蔵王権現像

トーハク(東京国立博物館)の展示はボリュームが凄くて、いまだ全て見きれて居ないのだが、行く度に必ず寄ってしまうのが考古展示室。
特別展が行われる平成館にあり、特別展の鑑賞したついでに寄りやすいことや、もともと私が考古学に関する展示が好きな事もあるのだが、ほんと何度来ても飽きない展示エリア。このエリアでお気に入りの展示がいくつかあるのだが、今日はこの押出蔵王権現像の話を書こうかなと思う。

蔵王権現というと、奈良時代から平安時代にかけて山林で修行する僧によって独自のスタイルで広められた山岳信仰の発展した形態、修験道の本尊である金剛蔵王権現が知られるところである。役小角が奈良吉野の金峯山で示現したという説も聞く。

その姿は怒髪天を衝き、右手右足を上げ、左手は腰に当てるスタイルで、よくある(?)仏像の地に足がしっかりついているものとは違い、躍動感を感じるお姿なのがポイント。

で、この押出蔵王権現像。山岳信仰の霊場として名高い奈良の大峯山で出土した重要美術品。
手のひらぐらいのサイズだが、蔵王権現のポーズをしっかりクリアしており間違いなく蔵王権現…なんだけど

なんか、かわいいの。

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めちゃくちゃ失礼と思いつつ、めちゃくちゃかわいいの。

小さいからなのかな?…と、お顔を拝見するとお怒りの顔…なんだけど、この怒った顔が、怒ってるんだけど、なんか困惑味もあって、ったくもう…!って言ってる感じがするのがまた良い←

あと、展示の仕方が良い。ライトの当て方も凄い考え抜かれてる感じ(あくまでも感じw)がする。像自体は勿論、影もまた良い。やはり見せ方って大事だよなーと毎回見る度に思うところでもある。

特別展などでトーハクお立ち寄りの際には、ぜひ考古展示室にも寄ってって頂いて、この押出蔵王権現像をチェックして頂けると嬉しいなと思うのである。ほんとかわいいから見ていって欲しいの( ・ิω・ิ)←



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