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Toolset Typesというプラグインに泣かされた話

まずはじめに言っておくと、僕はホームページ担当ではあるがホームページ担当ではない、ということだ。

転職してもうすぐ半年が経過する。ここ数か月は在宅メインになり、気候の変化をあまり感じることなくいつも同じような食事をとり、同じような服を着て、まあダラダラと働いている。いまのところ。

職務経歴書には一言も「ホームページ」に関することは書いていないし、そういう話を面接時にした記憶もないのに、入社2か月目くらいに突然「ホームページ担当」になった。なんでやねん。

ホームページ担当と言っても、ページを作ったりするような仕事ではなく、サーバー管理だったり請求書の支払いだったり、障害発生時にいろいろと調べたり、まあ「めんどくさいやつ」をやらされ…やらされているわけだ。

所属しているチーム的としては、そういう仕事に僕のリソーズが割かれることはあまり好ましく思っていないようだけど、僕は僕で案外楽しんでこの役割をやっている。10年前くらいに某自動車会社の社内ポータルサイトをいじっていたり、そういえば自分でもwordpressを契約して使ったこともあったっけ。

なのでなんとなくそのへんの空気感には馴染みがあったりする。FFFTPとかレンタルサーバのコンパネをいじったり、知らないことに触れる機会というのはなかなか巡ってくるものでもない。社内では「めんどくさいやつ」という位置づけだったであろうこの「ホームページのお守り」も、なかなかやりがいがあるというものだ。アカウント情報もログイン情報も、ホームページの一覧も、どのサイトがどのサーバの契約なのかという情報も、個別にはまとまっているけど、あちこちにあってまあサルベージするのに骨が折れた。

そういうとっちらかった情報を自分なりに整理していくのは実はすごく好きで得意だったりする。

ここ一か月ほど抱えている案件があって、PHP7.4系列の公式セキュリティサポートが2022年11月28日に切れるということで、社内の2つほどのサイトでその対応をしなくてはならない。

1つはまだ未着手なのだけど、1つはいままさに渦中にある話で、前任者から中途半端な形で引き継いでやっている。

さくらのレンタルサーバを契約していて、そこにWordPressを入れている。PHPは7.4系列。本番サイトとテストサイトがあり、WordPressのバージョンはなぜか異なっている。意味不明。

さくらのコンパネからPHPをバージョンアップすると、本番サイトもテストサイトも同時にバージョンがあがってしまうため、テストサイトを事前に検証することもできない。意味不明。そういうもの?

さくらのサービスでSnapUpというステージングサーバーを作れる機能があることを知り、調べてみるとスナップショットのバックアップ設定はされているものの、容量オーバーでもう1年以上バックアップがされていない。

なかなかの大企業だと思っていたけど、意外といい加減なんだな、とこの時とても強く感じた。

こういうほこりまみれの仕事をキレイにしていくのは、とても冒険心を刺激されて楽しい。すくなくとも、手順書がきちんと用意されている作業をただなぞるだけの仕事よりはるかにやりがいがある。

SnapUpを使ってステージングサーバーをPHP8.0で作成して、本番サイトのスナップショットをセットしてみたら、見事にエラーになった。500エラーよ、500エラー。いきなりお前かい。

制作会社に問い合わせても「僕たち知見ないのでわかりまてん」という回答だったし、僕も詳しくないので、社外の有識者の力を借りることに。この無力感ね。無力感を感じなくなったら情シスは終わりだと思うけど。

このあたりで試行錯誤して数日経過しているわけだけど(ほかにも仕事あるので)、どうやらプラグインが原因という見方が強くなり、紆余曲折を経て、該当のプラグインを特定した。

それがToolset Typesだった。

「なんかよくわかんないけど使ってなさそうだし、アップデートも出来なさそうだから無効化しよう」と思って無効化したら、サイトが無事に表示された。(テストサイトね)

「ああ、よかった一件落着!」と思ったら現場部門から「サイトがおかしい」と連絡が。ええええぇ。

見てみると、一部のページが確かに変なことになっている。まさかと思ってToolset Typesを再び有効にしたら直った。使ってたんかい。

じゃあこれなんとかバージョンアップしなきゃな、と思って英語のサイトを見てみたら「purchase」の文字が。え、おい。まさか。

うん、ググったよ「Toolset Types 有料」で。どうやらとうの昔に有償化されていたらしい。はい、詰んだ。いやお金出せばいい話なんだろうけど、それ決めるの僕じゃないし。このサイト、そう遠くないうちにリニューアルするみたいな噂もあるし、そもそも作ったの制作会社なんだからそっちで何とかしてくれし、みたいな話が出たり出なかったり。ともあれ現状、僕はもうお手上げなので、あとはどこにどうコストを割くかみたいな状況が今日の進捗なわけ。

いままでphpの脆弱性とかまったく関心がなかったけど、自分の業務に直結するとなると英語のサイトもむさぼるように見るハメになるわけ。必要に迫られると人間、なんとかなるもんだ。この案件はまだ終わってないけど。

Toolset Typesに苦しめられた、ということだけ書きたかったんだけど、なんだかんだそれなりに長くなってしまった。

いつか誰かが「Toolset Types 有料」でググった時にでも読んでもらえるといいな。何の役にも立たないだろうけど。

それではぐっない。

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