ファッションデザイン

ファッションデザイン(fashion design)とは、特に服飾・ファッションの分野でのデザインをすることをいいます。華やかなイメージがあるファッションデザインですが、ファッションモデルなど服を着て表舞台に裁つことでファッションをリードする職業ではなく、ファッションモデルが着用している服をデザインする職業ですので、実際には裏方としてのデザイン仕事がほとんどになります。

デザイン作品がファッションモデルと共に華やかな表舞台に立ち、一般社会にも名前を浸透させていく一方で、そのデザイン作品を制作したファッションデザイナーの名前を一般人が知る機会というのはあまり多くはないといえるでしょう。

また、服を作るからといって、自分自身で縫製や裁縫をするような職業ではありません。多くの場合は平面的なデザイン画を描くことで自分自身のデザイン作品のコンセプトを簡潔に表現し、それをパタンナーと呼ばれる人たちが立体に起こし、実際の服としての制作行程がはじまることになります。

このことから、美大受験においては、平面的なデザインを行う試験課題が出題されることが多いといえます。平面的なデザインをするという意味では、いわゆるグラフィックデザインの分野と親和性が高いので、ファッションデザインの分野を目指す美大受験生がグラフィックデザイン系の学科との併願をする例が多いといえるでしょう。

この分野を目指す美大受験生が受験する大学・学科

この分野を目指す美大受験生が受験する大学・学科としては、多摩美術大学(生産デザイン学科テキスタイルデザイン専攻)や武蔵野美術大学(工芸工業デザイン学科)があります。また、グラフィックデザイン系学科との併願が多いので、多摩美術大学のグラフィックデザイン学科や武蔵野美術大学の視覚伝達デザイン学科も視野に入れている受験生がほとんどです。

なお、ファッションデザインという言葉で「ファッションショー」をイメージし、「ファッションショーのデザイン(演出)」をやりたい、という受験生は、多摩美術大学の環境デザイン学科や演劇舞踊デザイン学科劇場美術デザインコース、武蔵野美術大学の空間演出デザイン学科などの空間デザイン系の学科を志望することがお勧めです。

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