情報デザイン

情報デザイン(information design)とは、無数に存在する情報を分かりやすく提示し伝達するためにデザインすることをいいます。伝統的な情報デザインとしては、電話帳やガイドブックなどのデザインがこのカテゴリーに含まれてきましたが、美術系のデザインとして大きく取り上げられることはあまりありませんでした。

しかし、昨今のコンピューター端末とインターネットの普及によって、様々な形式・媒体の圧倒的多数の情報へ接触する機会が誰でも持てるようになり、情報デザインの重要性は現代において非常に高まってきているといえます。

情報量が多いことは、情報の質が高いことを意味してはいません。個人が簡単にインターネット上で情報発信をすることができる時代がやってきたことは非常に好ましいことでもあるのですが、その一方で、ひとつひとつの情報の質が極端に落ちてきてしまっているというデメリットも抱えてしまっているのが、現代の情報社会です。

そんな中で、価値の高い情報のみを抽出し、それを整理して再構築することができるスキルを持っていれば、インターネット上に存在する様々な情報へのアクセスの方法を知り、アクセスした情報を整理・再構築することで大きな価値を生み出すデザインを制作することができるのです。

情報デザイン自体は、書籍や新聞、インフォグラフィックなど、様々な形で人類の歴史の初期の頃より存在してきているものです。しかし、現代という時代の本質をとらえた、特にコンピューターとインターネット環境を利用して優れた情報デザインをすることのできる人材は常に求められています。

この分野を目指す美大受験生が受験する大学・学科

この分野を目指す美大受験生が受験する大学・学科としては、多摩美術大学(情報デザイン学科情報デザインコース、情報デザイン学科メディア芸術コース、統合デザイン学科)や武蔵野美術大学(基礎デザイン学科、デザイン情報学科)があります。また、美術に関する情報の収集・整理に重点を置く多摩美術大学の芸術学科や武蔵野美術大学の芸術文化学科などの芸術学系学科なども、志望学科の選択肢に入ってきますし、特に視覚的なデザインセンスを磨きたいのであれば、多摩美術大学のグラフィックデザイン学科や武蔵野美術大学の視覚伝達デザイン学科も志望学科として選択肢に入ってくるでしょう。



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