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【社長室室長 むーさん】‐前編‐ ‟社長の右腕として駆け抜けた8年間”

▶むーさんはどうやって社長の右腕になっていったんですか?

勿論ですが私も入社した頃はなんにも分かりませんでした。

でも自分が出来ることをやっていくうちに、
満村さんから「とりあえず0→1作っといたから!」とか
「こんな事やろう!!!」と出てきたものを「多分満村さんはこういうのが欲しいんだろうな、この人とこの人をこうしたらええ感じになるかな」と
想像して自分なりに下準備を整える練習を何度も積み重ねてきました。

例えるならば、
満村さんが戦場に出陣するために、
私が馬の鬣を梳いて、武器を磨いて一式揃えて、
あとは出陣してもらうだけの状態まで持っていくって感じです。
「整えました!どうでしょう?」
「ええやん!行ってくるわ!」
そんなことの繰り返しで、たくさん経験して失敗もして、
今ここ(社長の右腕という立場)にいる
と思います。

あと、入社3年目の頃に、
唯一の受託案件が終了し「来月の社員の給与を支払えるのか?」という
ギリギリの状況を経験しました。
その苦労を乗り越えたからこそ、私の会社への愛着は人一倍強い
のだと思います。

もっと会社を良くしたい」「良いとこ悪いとこを含め、ノベルがめっちゃ好き」だと心から思います。
だから正直、「満村さんの右腕」という感覚は自分ではなくて、
なりたくてなれた訳でもなく、大好きなノベルワークスのために
自分に出来ることをただやってきただけです。
でも、誰よりもそれをやってきた自負はあります。
会社を良くしたいし、あの苦労はもうしたくないし、
あの大変そうな満村さんをもう見たくない。それだけなんです。


▶むーさんにとって仕事や会社はどんな存在で、
何のために働いていますか?

何のためかはわからないけど、
確実に言えるのは「お金のためじゃない」ということです。

仕事も人生の一部だから、家庭があって仕事もあってこそ人生。
ワークアズライフです。
家庭を犠牲にしたくないし、仕事をライフで犠牲にもしたくない。
だって、家事に残業がないように、仕事にも残業はないんです。
どっちかが無くなると面白くないし、全てが私の人生ですね。


▶入社して鍛えられた人格や、自分で努力して
 形成した考え方はありますか?

そうですねぇ。
友人には「以前は、考え方や価値観が良くも悪くも若かったけど、
今は考え方の幅が広がったしいろんなものを見れるようになったね。」と
言われたことがあります。

私自身感じるのは、前向きになったことです。
入社するまでは、ネガティブで「何もかも嫌で投げ出したい」と
思うこともあったんですが、
今は「ここを頑張ったら良くなるはず、もうひと踏ん張りしてみよう」
「なんとかなる!」と自分を鼓舞できるようになりました。

それって満村さんの「何とかなるやろう!」精神の影響で、
私にもその精神が染み付いてるからだと思います。
何とかならんくても、何とかしたらええねん!
良くも悪くも図太くなりました(笑)。
そういう意味では人として一歩前進してる気がします。

でもやっぱりそれは、
支えてくれる仲間がいて、支えてあげたい仲間がいるからです。
「守る人がいたら強くなる。」って言うじゃないですか。(笑)


▶一緒に働くメンバーのどんなところを大事に見ていますか?

その人が「楽しそうにお仕事しているか」を一番よく見ています。

少なくとも今ノベルで働いてる人は、ほとんど私が面接を
しているんですけど、私自身にエンジニアのスキルはないし、
賢い人間でもない。何なら履歴書なんて穴だらけです(笑) 
だからこそ、
学歴やスキル面ではなく、
その人の「人間性」をしっかり見るようにしています。

例えば、
この子はめっちゃ素直そう!とか、優しそう!とか、根性ありそう!など、
「その子らしい部分」が会社に合うかどうかを見ています。
だから入社後は、より一層、
その子らしい良い部分を大事に伸ばしていってあげたいんです。
せっかく良いものを持っているんやから、皆にもっと知ってほしいやん?!

社内のメンバーにもお客様にも、皆に
「この子めっちゃええ子やん!」って思ってもらえるよう、
どの会社に行っても重宝される人間力を持った人であるよう、
良い部分を伸ばすために、何でもやっていきたいと思ってます。


▶むーさんが採用を担当するようになった経緯は?

他にできる人がいなかったからです(笑)
だから自然と私がやっていましたね。始めは満村さんも一緒に面接していたんですが、小さな会社とはいえ、しょっぱなから社長が出てくるなんて、
そんな事させません!っていう意地というか見栄
というかがあったので、
とりあえず私が面接してみますってことで採用も担当し始めました。


▶入社して変化したことはありますか?

仕事に対する価値観が変化したことだと思います。
私が入社したのは2016年で会社設立2年目の頃だったんですが、
出社すると満村さんは基本的に事務所にはいませんでした。
〔当時はまだ会社の稼ぎが少なかったので、満村さんは前の会社に
出稼ぎに行ってした(笑)〕
たまに戻ってきて、すごい勢いで仕事したり、
夜3時までずっとオンラインでやり取りの痕跡が残っていたり、
それはもう凄まじかったですね。

それまでの仕事に対する私の価値観は、
「普通に生活できて、たまに旅行に行けるお金がもらえればそれでいい。
仕事は生きるために仕方なくやってる。
だからとりあえず、定時には帰りたい!
という考え方でした。
今思えばひどいですよね。でもそのような考え方の人って多いと思います。

でも、
毎日毎日、間近で真剣に仕事に取り組む姿や、その大変さを見ていたら、

何か自分にできることやらなくっちゃ!もっと満村さんの手助けになることをしなくっちゃ!」と思うようになりました。

私もどうにか役に立ちたい!その一心で、
自分なりに勉強を始めるようになりました。
とはいえ私は勉強が苦手なので、業務を通じて勉強していましたね。
なので遅くまで残って満村さんがどうやって対処したり、
やり取りをしているのかを近くで見て学びました。
今思うとものすごく贅沢なことです。
おかげで今では簡単なデバック(バグの特定と修正)位は私も
できるようになりました。

その頃からですね、
定時で帰りたい」という意識はなくなっていました。


▶仕事の楽しさに気付いたきっかけはありますか?

ただただ毎日が勉強で、とにかくいち早く役に立つようにならねば!
という一心だったので、当たり前ですけど入社して1~2年くらいは
楽しいって感覚はなかったです。

1年経った頃、
エンジニアを初めて採用して、どんどん攻めていくぜ!とkintoneの
プラグインを開発し、自社サービスとしてリリースしたんですよね。
でも、数か月経ってもダウンロード数もゼロで。
業務も上手くいかない事も多くなって、思い悩んでいました。

そんな中、
東京で開催されるサイボウズのオフィス内で開催されたプチ展示会へ、
自社開発したプラグインを持っていったんですよ。
そこでユーザーさんに出会い、直接話すことができたんです。
初めて近距離でユーザーさんに「めっちゃいいですよね」と
褒めて頂いただいたこと、さらにサイボウスさんの業界の盛り上がりや
コミュニティの強さに触れて「楽しいやん!」と思えたんです。

その日の帰りに、
満村さんと東京の八重洲駅口あたりで食べた焼き鳥の味は、
いまだに忘れません。
(笑)
たぶん、今までの自分の頑張りが少し実を結んだというのもあるし、
何より色んな人と触れてこれからの未来がキラキラ見えたんです。


それが「仕事が楽しいな」と思い始めたきっかけだったと
今振り返ると思います。


▶仕事をする上で最も大事にしていることは?

「楽しむこと」です。

今まで、すべての仕事が楽しいか、と言われると勿論違います。
すごい辛い事もあったし、そっちのほうが多いかもしれません。

でも何事も「楽しんで」出来るって、無敵だと思うんですよね。
「夢中に勝る努力なし」っていう言葉通り、
楽しいから夢中になって、夢中になるからどんな事も乗り越えられるし、
気づいたらめっちゃ成長してる。っていう最強のサイクルが
生まれるんです。
これも満村さんの受け売りですけどね。

あと、今までいろんな人と出会ってきた中で、
楽しそうな人にはいつも周りに人が集まってるんです。
そしてどんな壁も乗り越えて、凄い事を成し遂げるんです。
自分もそんな人になりたい!

だからどんな時も何でも「楽しむこと」を忘れないようにしたいです。
なかなか難しいですけどね。


▶むーさんの今後のキャリアプランは?

それねぇ、
ここ1~2年の悩みが自分のキャリアプランなんですよ。

この9年間は目の前のことに必死で、最近メンバーも増えて、
やっと自分を見つめ直す時間ができてきました。
入社当初は「自分を誇れるように頑張りたい」と思っていて、
今その目標はクリアしたので
「次どうしよう?」と悩んでいる状態です。

実際、次のステージは経営者になるしかないんです(笑)
でも、その勇気がない。

ずっと満村さんの近くで、経営者の楽しさもしんどさも見てきたからこそ、「今の私にそれができるのか?」と思ってしまいます。
それに、この先自分が何をしたいのかもまだ見えていません。
それなのに社長をするのは違うので、今は「自分が何をしたいかを探す旅」をしていくんだろうなと思っています。

経験上、
今まで点だったものが、
何かのきっかけで線で結ばれていく事がよくありました。
だから、いつかどこかで私の点が線になるタイミングが
来ると思っています。
その時まで「心の準備だけしていよう!」と思い、
そのための ”種まき” として、
最近プライベートで全然違うコミュニティに参加しています。

今やっと自分探しの旅を始めた感じです。

●筆者あとがき
インタビュー中、むーさんから感じたのは「ものすごくアネゴ肌だ!
ということと「会社はファミリーで守っていく!」という想いが
あるんだなぁということでした。
普段は、気を遣いがらもバシバシ仕事をこなすキャリアウーマンな
印象なんですが、「人懐っこくて熱意のある人」だとインタビューを通して人柄が伝わってきました。
ノベルでの歴史が多いむーさんなので、前編後編でお送りします。
後編は、「女性としてのこれから」をテーマにお伝えします!
お楽しみに!


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