オフィスの居抜き効果について

おかげさまです。
不動産コンサルタント蔭山達也です。

オーナーのための不動産チャンネルを
ご覧いただき、ありがとうございます。

今回は、
中小オフィスビルのリーシングの際に
お勧めの方法をお届けします。


まず、
リーシングとは分かりやすく言えば、
物件に対するテナント付けです。

空室になれば、募集条件を決めて、
リーシング業者に募集依頼すること
から始まりますが、コロナ影響のなか、
普通通りに募集するだけではなかなか
決まらないでしょう。

では、そういった状況のなか、
どうすればテナント誘致ができるのか。

その答えの一つが、
セットアップオフィスです。

オフィス室内は
タイルカーペットの床・ジプトーンの
天井など、似たような空間の物件が多く、
正直、探しているテナント候補からすると、
同じように見えてしまうことがあります。

そこで、オーナー側で接客スペース、
応接室、ラウンジスペースなどを斬新な
内装にして、それに付随した什器備品を
用意して、テナントを迎える準備を整え
た空間を作り出し、テナントに貸し出す
形態、それがセットアップオフィスです。

テナントからすると、会議室などの
内装工事やデスクなどの什器備品の
用意が不要で、初期費用を抑えられる
メリットは大きく、物件自体の差別化
になります。

イメージされている内装とマッチする
空間であれば、テナントにとってはメ
リットのほうが大きく、リーシングに
おいて一定の効果があります。

しかし、
セットアップオフィスを作る場合、
当然、貸主の費用負担での用意と
なります。

そのため、セットアップオフィスに
近い形態として強くお勧めするのが、
居抜きオフィスです。

テナントも凝った内装していたり、
会議室や応接室を作っているケースは多く、
通常だと原状回復でそれらがなくなるので、
それを活用する、という考え方です。

居抜きオフィスを実行するための
ポイントは3つです。

1,テナントへのヒアリング

テナントからの解約申し出があった
ときから居抜き計画がはじまります。

解約申し出があった際、
通常は、テナントに退去理由の
ヒアリングをしますが、そこにプラスして、
会議室や応接室の有無、デスクやチェアー等
の備品を、移転先に持っていくのかどうかま
でを確認します。

その段階で、
迷っている、或いは決めていない、
の回答であれば、居抜きオフィスへの
協力をお願いできる可能性があります。

まずはテナントに居抜きの相談をします。

オーナー側の承諾の前になぜテナントに
相談をするのか・・・

それは、
備品や造作は、テナントの所有物だからです。


2,テナントへの説明と協力依頼

居抜きによる、
現テナントのメリットは何でしょうか。

それは、原状回復工事の負担軽減の
可能性です。

備品の廃棄や造作撤去などは、
テナント側の原状回復工事の一環です。

後継テナントが見つかり、そのテナントが
居抜きで良いとなれば、それらの原状回復
の一部がなくなり、費用負担が減るのは大
きなメリットです。

しかし、
そのためには、
単に居抜き承諾をもらうのではなく、
リーシングの際の後継テナント候補の
内覧時の協力も同時に取り付けることです。

その理由が3つ目のポイントになります。

3,解約までの期間を活かす

現テナントの内覧協力を取り付けると
言いましたが、通常は、退去後、空室と
なって内覧をするのが一般的です。

しかし、
居抜きの場合、現テナントの解約までに
後継テナントが決まっているのが理想的
です。

それは、契約書上、退去時には
原状回復工事をして空室での明け渡しのため、
貸主側としては、デメリットもあるからです。

冒頭で伝えたように、
一定のニーズはありますが、新たな
申し込みテナントが、備品や造作は
不要とするケースもあります。

そうなるとオーナー側の撤去負担に
なるため、現テナントの解約日までに
後継テナントを決めておくスケジュール
イメージです。

解約申し出から実際の解約日までは、
賃貸借契約書により異なりますが、
3ヶ月~6ヶ月後が一般的です。

実務上は、解約日までの期間が、
居抜きのリーシング期間になります。

そのためには、テナントがオフィスで
業務をしているときでも内覧をお願い
する場面も生じますので、さきほど
申したテナントの協力が不可欠なのです。

そのためには、
普段からテナントとの関係を大切に
しておくこともポイントになります。

何より、コロナ過の現在において、
解約するということは、現テナント
としても、出来るだけ支出は抑えたい
という思いが強いので、協力をして
くれるケースは多いでしょう。

いかがでしょうか。

セットアップオフィスはオーナー側で
空間を作りこむ、居抜きオフィスは
現テナントの空間を活かす、
この違いはありますが、いずれも、
コロナ禍の現在の市況にはマッチした
空室解決策の一つです。

解約申し出があって、
次の募集で悩まれているオーナーは、
ぜひ活用してみてください。

ご不明な点があれば、
お気軽にご相談いただければと思います。

以上となります。

最後までご視聴いただき、
ありがとうございました。

ぜひ、チャンネル登録も
よろしくお願いします。

また、不動産に関するご相談は概要欄の
お問い合わせからお願いいたします。

おかげさまです。蔭山達也でした。

https://www.youtube.com/watch?v=vbUTNuBcQ_0

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