本格ミステリーの年、2022
※このnoteはネタバレのないよう配慮して書いているつもりですが、
「Medium 霊媒探偵城塚翡翠」「方舟」「名探偵のいけにえ」にほんの少し触れています。
紹介すら聞きたくない、という方は回れ右を。
これは個人的に自分にとって、なのですが、2022年は本格ミステリ読書への復帰の年、でした。きっかけは、「Medium 霊媒探偵城塚翡翠」でした
Medium 霊媒探偵城塚翡翠
http://kodanshabunko.com/medium/
以前は、毎年「このミステリーがすごい!」のランキング上位の本格ミステリーと呼ばれるものはだいたい読んでいたのですが、ここ数年、逆に読書習慣が急に落ちていて、読む量が減ってました。
そんな中、ネットの「本格ミステリーベスト10」的な記事で、9冊は読んだ作品の中、Mediumだけ読んでなかったので、とても気になりました。そもそも2020年の各ランキングを総なめにした作品というのに。
で、これは読まねば、と、読んでみたのですが……
衝撃的に面白かった……。今後、個人的にも人生で読んだミステリーベスト5にいれると思います。ドラマ化されたけど内容ネタバレとかも聞いてない人は是非ご一読を。続編Invert、Invert IIもありますが、必ずそれよりも先にMediumを。
ここから久しぶりにミステリー読書欲がわき、今年後半いろいろ読みました。そんななか、個人的に今年発行された中でもズバ抜けておすすめな、本格ミステリーの2冊をご紹介。といってもネタバレしない範囲でのご紹介なので言えることは限られるのですが。
方舟
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000369228
今年を代表する一冊です。かなり話題にもなりました。
この作品は特に、謎解きや、マーダーミステリー好きにお勧めしたい一冊になります。
廃墟という特殊空間におけるクローズドサークルもの、です。
この作品の特徴として、主人公視点で物語が語られることで、他の登場人物のキャラクターが薄く感じられる、というデメリットがあるかもしれません。ですが、むしろそれが、キャラクター視点でしか物語が見えない、没入感をもたらしているのでは?という気もしています。是非その効果の程は自らお確かめください。
名探偵のいけにえ
https://www.shinchosha.co.jp/book/353522/
こちらは、正直万人にオススメ!というには抵抗のある作品かもしれません。序章の描写からかなり不穏で刺激的です。すごく話があちこちに飛んだり、繰り返されて難解複雑、それに冗長に見える部分もあるかもしれません。しかし、そういった一見冗長なことも物語として収束していく、まさに本格ミステリーならではの壮大なカタルシスを感じられる作品です。
実はこの2作品、「このミステリーがすごい!」の1位2位とるのでは?と期待してたのですが、1位は本格系ではない作品だったようです。まあ、ミステリーといっても本格だけではないので、今回は本格系豊作のため票が割れたり、後半に集中したり、といったこともあったのだろうな、とまだ内容読む前ですが思っています。
自分自身がミステリー読みとしてさぼってただけにこの機会に皆さんもこれらの本を読んでミステリー談義できたらとても幸せだな、と思います!
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