タントラとブラフマチャリヤ②

タントラは"広げる"縦糸"開示"展開"の意
ヒンドゥイズムでタントラは"総ての思考の最終成果"と言われている
タントラの目的は精神と物質の関係性と真のアイデンティティの認識
アイデンティティとは主体性であり自己統一化
自己統一化こそ、真の個性化と自己実現の入り口

現代日本人は自我と理性との乖離による内面の葛藤によって分裂傾向が強い

「理性が人の目に憑依してしまって
それが自分を萎縮させ
挙げ句の果てに自己否定となって自分を苦しめる
そして影である他者との軋轢をも生じさせてしまう」

タントラに少しでも知識がある人は
SEXの儀式のことじゃないか、と思うだろうけど
それは一部であり、最終目的はもっと高いところにある

ヨガの修行にはブラフマチャリヤと呼ばれるものがあり
これは観念を優先させ理性によって禁欲・貞淑を把持し
生命の純粋性を強固なものにする
ブラフマチャリヤも素晴らしいものであるけど
抑圧傾向の強い日本人には個性を埋没させ
抑鬱を強くさせる毒になってしまう可能性も否めない

これと対局にあるのがタントラ
タントラはあらゆる生命の根源的欲求である
シャクティ(性エネルギー)を昇華させる方法
この生命の根源的欲求であり強力なエネルギーであるシャクティを
ブラフマチャリヤの理性と観念で抑え込むのは困難を要する

性の欲動の抑圧によって生じる
"死の衝動・デストルドー"を引き出してしまう
誰でも経験があると思うけれど性欲を抑圧すると意識が混濁し
イライラや批判的になったり衝動的な怒りや
自己否定に変質してしまうことがある
それはデストルドーの働き

Kerala Traditional Ayurveda Research Institute
(旧アーユルヴェーダ研究所GOLA)
アーユルヴェーダスクール Tantra(日暮里)
http://www.kerala-ayurveda.jp

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