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コーヒーとチョコレートケーキ

久しぶりにスターバックスに来た。
この間からケーキが食べたくて仕方なかったから、チョコレートケーキと、ドリップコーヒーを注文した。

私は今黒いトップスに茶色のジャケットを着ているので、今日の服と同じだな、なんて思いながら用意してもらったケーキとコーヒーを受け取る。

店内をふらっと見渡して、窓際の席に座ることにした。
平日だし雨だからか、店内にはパソコンをしているお兄さんや勉強している女子高生たちがちらほらいるだけで、いつもより空いていてよかった。
外は雨なんてかわいいものじゃなく、大粒の雨が斜めに降っていて、ほぼ豪雨だけど。

雨だと分かっていてジーンズを履いてきたんだけど、いざ足元が濡れるとまあまあ不快だな、と思いながらチョコレートケーキを口にする。

さっき歯医者に行ってきたばかりなので、果たしてケーキなんか食べてもいいものかと思いながら(そして口の中で被せ物が取れてきてる気がする。ごめんなさい)、ぼんやりと窓の外を眺めた。
雨に打たれた葉っぱがぐわんぐわんと揺れていて、滝の下で修行をしてるみたいで面白い。

今年は久しぶりに『春』を実感している気がする。
2年前は就職したてで檻の中にいたので(?)、春を感じる余裕なんてなかったし、去年は莫大なストレスを抱えていてこれまた春を楽しんだ記憶が無い。
でも今年は、社会人も3年目になって、少しばかり休みを楽しむ余裕が生まれたのか、河辺でおにぎりを食べたり、お酒を飲んだり、春を満喫出来たように思う。
それに桜も良かったけど、草木が青々としている様子を見たら、ぐんと心が暖かくなって、エネルギーを貰える感じがする。

だけど最近は、未来への漠然とした不安がすごく大きい。
24歳実家暮らし、一人暮らしをしたことは無い。
来年転職する予定で、それも全然違う職種だし、1年間は専門学校に通うので莫大なお金が一気に無くなることになる。
自分の人生設計の中で、私はいつ結婚するのか?子供は産むのか?いつか自分のお店を開きたいなんて思ってるけど、そんなお金をどこから用意するのか?そもそもどこで暮らしたいのか?
結婚ラッシュが来ているわけでもないけど、ちらほら周囲の人が結婚して、先輩が子供を産んだりしている中、私は自分の未来を考えると不安が押し寄せてきて、私と一緒にぐるぐる回る。洗濯機の中みたいに。

将来のことだけではない。
私らしいとはなんなのか?どうしたら自分が好きな自分になれるのか?
私は自分のことがあまり好きではない。
大学生の時は好きなことだけをしていて、大好きな人に囲まれて、ただただ突っ走っていた。
だけど社会人になって、私の仕事は瞬時に判断したり、その場の流れを俯瞰してどう対応するか考えることがすごく大事で、それが全然、もう全然上手く出来なくて、毎日落ち込んでいる(上司が変わったので、怒られるストレスはだいぶ減った)。
それにすぐ言い訳してしまう自分も嫌だなあと、ぐるぐる、もやもや。
この仕事をずっと続けていく自信はなくて、転職することにしたけれど、それが逃げという選択にならないように、私が私を認められるようにこれから色々頑張らないといけないのにも、またずーんときたり。
自分がやりたいことをやるために頑張ることは当たり前なのに、勝手に落ち込むなんて要は私は無責任で面倒くさがりで要領が悪い人間なのだ。
こんな風に自分のことを卑下するのは良くないかもしれないけど、それが事実だし仕方がない。
私はいいとこもあるかもしれないけど、大方そんな人間であり、私が今の自分と友達になりたいかと言うとなりたくないし上司にもしたくない。

さっきまで春が楽しいとか書いてたのに、とんだテンションの違いだな。
スタバのコーヒーって、飲んでも飲んでも真っ黒で全然底が見えないなあと思いながら、ぼんやり窓の外を見ると全然雨は止んでいなくて、むしろ強まっているかもしれない。
洗濯物を回していないことを思い出し、そろそろ帰らないとなあ、と、残ったケーキをコーヒーで流し込む。

ショートケーキにはフルーツが入っているのに、チョコレートケーキはだいたいスポンジとクリームだけなのはなんでだろう。
私はフルーツの入ったチョコレートケーキが食べたいな。

1時間近くスタバにいたけれど、ジーンズはまだ乾いていない。
この雨の中帰るのか…(斜めどころか真横に降ってるんじゃない?)と思うが、仕方がない。
トレイを持って席を立つと、いつの間にか女子高生はいなくなっていて、来た時より人は少なくなっていた。

ここまで読んでくれたのに、もし私の不安を移してしまったら申し訳ない。
こんな私とご飯に行きたいとか、会いたいとか思ってくれたり、おすすめの本とか教えてくれる人がいて、私はすごく恵まれていると思う。
だから私が私を好きになるために、頑張らないといけないことを、嫌だと思ってもやってみたい(本当にそれが難しい、なぜなら嫌だから)。
あともう少し節約したいので、私が散財しようとしてたら容赦なくぶってくださいね!

電車のアナウンスが、私の最寄り駅を告げたので、noteを閉じる。
いつまで経ってもどの車両に乗れば階段が近いのかわからないけど、降りると運良く屋根があるギリギリのところだった(けど横に降っているのでびしょ濡れ)。
駅を出ると、やっぱり葉っぱがブンブン頭を揺らしていて、絶対に足が終わることを確信しながら、まあいいかと思って私は1歩踏み出した。

追記
スタバのチョコレートケーキと、私のお気に入りの傘。
傘は数年前、母親がプレゼントしてくれた物。

机のところが平行じゃなくて悔しい
雑なアングルでごめん

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