タスクは一日の初めにとっとにやるべき【障壁理論・裾野分布】

その日に存在する、やらなければならないタスクのような事柄は、朝起きてもろもろ済ませたらすぐに取り掛かるべきである。

できればあまり休憩を挟まずにさっさと片付けることができれば理想である。タスクの間に、自分のやりたいことをサンドイッチすべきではない。

この主張は経験則からしても、理論的な観点からしても、正しいと思っている。

テスト勉強をせずにやるゲーム。もちろん好きなゲームだと楽しいわけだが、その楽しさはテスト勉強を終わらせてスカッとした気持ちでのびのびと自由にプレイする楽しさに勝るのだろうか。

授業さぼって見るアニメ。これも後ろめたさがこみあげてきて、途中から楽しめなくなる時間に突入する。

とにかく、後にやるべきことが残っていると、せっかくの楽しみが半減してしまう、というのが経験則である。
これは私の性格に由来するからというのもあるかもしれないが、ほとんどの人間に該当するのではないだろうか。

で、これを理論的に展開しようとしたのが、

・障壁理論
・タスクの心理的な分布には裾野がある

というものである。ちなみに、この理論は完全に理系脳から導かれた独自のものであり、文献を一切参照しないものなので、あくまで個人の持論として。

といっても、そこまで難しい話ではない。
特に『障壁理論』は単純な話だ。

障壁理論

障壁理論とは、要するに、

・今の状態から、何か別の状態に遷移しようとするとき、その2つのハードルのギャップによって定義される『障壁』によって、脳のリソースが食われる

というものだ。
言葉にすると難しいかもしれないので具体的に。

例えば資格勉強というタスクとゲームする時間があるとする。

まずタスクを一気に片付ける場合。この場合の状態の遷移は、
・何もしてない (障壁1)→ 資格勉強 → ゲームする時間
となる。きつい時間(資格勉強)からゲームする時間(自由時間)への遷移では、後者のハードルが無いに等しいので障壁は生まれない。
つまり、一気に片付ける場合は、障壁1を一回突破するエネルギーだけでよい。

で、資格勉強とゲームする時間を繰り返す場合だ。この場合
・何もしてない(障壁1) → 資格勉強 → ゲームする時間 (障壁2) → 資格勉強→ ゲームする時間 (障壁2) → 資格勉強…
となり、資格勉強とゲームを混ぜてやると、障壁1と障壁2を何回も突破するための膨大なエネルギーが必要になる。

これが障壁理論の概要である。また、これは行動慣性の観点からしても整合性が取れる。
人間は現在の行動をそのまま続けようとする、というのが行動慣性である。

タスクの裾野

で次の話。これは抽象的な理論かもしれない。

例えば3:00から資格勉強をする、と決めている人間がいるとする。
この理論で言いたいのは、

・資格勉強というタスクは3:00だけにとどまらず、周辺の時間での脳内では分布している。

というものだ。まぁピンとこないかもしれない。ので、マウスで図を描いてみた。

タスクが存在するとして、赤で描いた部分が『裾野』の部分である。赤の面積の部分が、半ば潜在的に脳内でリソースを消費する原因となっているのだ。

で、タスクを始める時間が遅いほど、裾野は大きく分布をするのが見て取れる。
というわけで、さっさとその日の初めにタスクに取り組むと裾野の面積が少なくて済み、無駄なリソースを消費しない、ってことになる。

ちなみに裾野がこういう形をしているのは、タスクの時間に近づけば近づくほどタスクを意識している状態だからだ。

ちなみに、タスクを小分けにするともっとひどいことになる。


こんな感じで、常に脳のリソースが食われる状態になる。
タスクを小分けにする方法がある本では進められてましたけど、こういう感じで常にタスクのことで頭いっぱいになっちゃうんで、個人的には良くないアプローチなんじゃないかなと。

ってことで、タスクはできるだけアサイチに一気に終わらせましょうって話でした。

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