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猫としゃべる

田尻久子さんの著書「猫はしっぽでしゃべる」を読んだ時、とても納得したのを思い出した。
そしてまた僕も猫としゃべることができる。家に帰り、ただいまと言う。猫はおかえりと言う。今日何してたと聞く。寝てたと猫が答える。部屋で作業をしていると体を寄せてきて撫でろと言う。わかったと体を撫でる。猫は人に媚を売らない。そして気分屋だ。だから僕は猫が好きだ。猫も僕のことを好きにちがいない。そうであって欲しい。

僕は猫とコミュニケーションを取ることができる。言葉を介さないからかもしれない。目と目で語り合う。僕は人とコミュニケーションを取ることを得意としない。人見知りではない。周りの目が怖い。きっと誰も見ていないけど、人と喋ると緊張する。言葉があるからこそ、言葉で本心を覆ってしまう。すぐ嘘をつく。思ってもいないことがポロっとでる。言葉がなければ、覆うモノもなくなり本音で人と喋れるだろう。言葉なんてなければいい。その分、目と目で語り合えばいい。言葉のない世界では僕はコミュニケーションを取るのがうまい方だろう。

ソフィ・カルの盲目の人を見た。
目の見えない人にしか見えないモノがある。目の見える人にしか見えないものもある。目の見えない人に見えない物はないだろう。しかし、目の見える人には見えないモノがあると思う。目の見える僕には何ができるだろう。もっとたくさんのものを見たい。砂利、砂、石、岩、鳥、木、たくさん見たい。これからは見て書くことをしようと思う。

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