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10年目農醸 私たちの酒米の生育記録⑥

田植え後8週目


田植えから56日目の「秋田酒こまち」です。
ぐんぐんと成長してもうすっかり株と株の間の隙間は見えなくなりました。

田植えから54日目の「改良信交」です。
こちらの方が密度を低くして植えているのでそうも見えないのですが、この日の観測データではもう丈が「秋田酒こまち」を上回っていました。
ここからは伸びすぎ注意です・・・。

前回の定点観測の時に水を落とす判断をしました。
そして、この後は田んぼを乾かしたい時にすぐに水が抜けるように、また田んぼが乾きすぎて水を入れたい時はすぐに水がまわるように機械で溝を掘る作業をしました。
溝切り(みぞきり)と呼ばれる行程です。
そこまで分かりやすくないですが、写真の中央にうっすらと筋のようなものが見えると思います。これが機械で通って溝を掘った跡です。

そして、この日は水を落とすタイミングの次に大切なポイント判断する日でした。
田んぼの状態やその年の天気にもよるのですが、幼穂(ようすい)と呼ばれる稲の赤ちゃんが茎の中に現れるタイミングで肥料を追加することで酒米としての品質が良くなると思っているので、このタイミングできちんと肥料が切れてくれるよう肥料の設計をしています。
観測の結果、どちらも肥料が狙い通り切れかかっていたので、肥料を追加することにしました。
一度にどかっと食べるよりも、お腹がすいたタイミングでちょうど良く食べる、というイメージです。

田植え後9週目


田植えから61日目の「秋田酒こまち」です。
すくすくと育っています。

田植えから59日目の「改良信交」です。
前回の観測から5日が経過していましたが、ずいぶんと伸びていました。
今までは「秋田酒こまち」とそこまで変わりませんでしたが、丈が伸びやすくて倒れやすいという特徴がどんどん出てきています。
恐い恐い・・・(笑)

前回の判断の通り肥料を追加しまして、機械を使って葉の色を測ってみるとどちらの品種も早速肥料が効いているようでした。

田植え後10週目


田植えから70日目の「秋田酒こまち」です。
バタバタと日々の仕事に追われてきましたが、気付けばもう田植えをしてから10週目となり、種を蒔いてから約100日が経過しました。
特に大きなトラブルも無く順調に育っています。

水を落として溝を掘って田んぼをしっかりと乾かしましたのでうっすら土にヒビが入っているのが分かると思います。
一度しっかり田んぼを乾かすことによって稲にとって良くないガスを抜いたり、根に酸素を供給するなどの効果があります。

田植えから68日目の「改良信交」です。
こちらも順調に育っています。順調すぎて?少し丈が例年よりも伸びているのが気になります。
現在ではほとんど栽培している人がいない品種でデータが少ないので、毎年しっかりとデータを取って蓄積していくことが重要です。

茎の中を割ってみると、幼穂が結構上まできていました。
まだまだ赤ちゃんですが、穂が出るまであと少しです^^


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