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体軸内回旋動作を考える〜ママセラピストが考える発達過程と臨床の繋がりPart4〜

Peekaboo!
本日も「臨床BATON」にお越しいただきありがとうございます😄💓
69日目担当の堀井結賀です٩(๑´0`๑)۶

はじめに

前回は寝返りには伸展回旋パターン屈曲回旋パターンの大きく分けて2パターンあることをお伝えさせていただきました。(図1))

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寝返りの評価でもヘッドコントロールが必要になることがおわかりいただけたのではないでしょうか🌿

【前回の記事はこちら🔽】
URL:https://note.com/nougeblog/n/nba0fa83906ea

「前回の記事読んだけど、体幹〜下肢にかけてどうなってるかわからないよ😅」

ですよね❗笑
しっかり読んでいただいてありがとうございます(^o^)✨

我が子も寝返りらしい寝返り動作を獲得するのには時間がかかりました。

(図1))

スクリーンショット 2020-07-28 20.47.05

上図も丸太様に寝返ってますもんね!まさにこんな感じだったのを覚えています。(うわ〜🎶今思い出しても可愛い😍笑)

なんだかまだまだ粗大運動で努力的で、すんごいパワーが必要そうですよね。

では、どうしたら体幹回旋動作がうまれるのでしょうか?

今日も一緒に考えてみましょう(๑•̀ㅁ•́๑)✧

屈曲回旋パターンにおける寝返り動作時の体軸内回旋について

早速ですが、皆さんは体軸内回旋という言葉をご存知ですか?

肩甲骨の前方突出に続き、脊柱の回旋が上部体幹から下部体幹へと、頭尾方向へ波及する。この回旋運動は、分節的かつ波及的に体幹をねじるように体軸内で起こる。体軸内で起きる回旋運動を「体軸内回旋(body axis rotation)」とよぶ。(引用2))

体軸内回旋の主動作筋は外腹斜筋と内腹斜筋です。(※下図は左側への寝返りをしている図になります!)

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まずは頭部から上部体幹へ運動が波及されていきます。これを助けるのが上肢のリーチ動作でしたね😺

この時、重要なことは下部体幹が固定されていることです。私の中では筋の伸張を上部体幹を回旋させることで出していき、伸びきったところで収縮が起こり自然に骨盤がついてきて下部体幹の回旋に切り替わるイメージです。

その後、下部体幹を回旋させるために体軸内回旋の切り替えが起こります。
ここで外腹斜筋と内腹斜筋の筋活動が逆転するんですよ〜(*^^*)🎶

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流れをまとめると、
①上部体幹が回旋する時には右外腹斜筋左内腹斜筋が活動します。ここで下部体幹の固定が重要です。
②上部体幹の回旋が終了すると、下部体幹の回旋がSTARTします。
③下部体幹の回旋が始まると、筋活動が逆転右内腹斜筋左外腹斜筋が働きます
④この筋活動の逆転のおかげで、側臥位になることが可能になります!

体軸内回旋において必要な要素は?

まず上図に記されている通り、外腹斜筋・内腹斜筋が働きます。
なぜかというと、ヘッド・上肢リーチからの筋連結が関係してくるからです!

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こんな風に図で見てみると、イメージ湧きやすいでしょうか?✨

この図が示している流れは、前鋸筋・外腹斜筋・内腹斜筋が筋連結しています。前回も前鋸筋のお話をさせていただきましたが、上肢リーチの際にも働いてくるこの前鋸筋からSTARTする動きがとても重要な役割を担っているのです😄🎶

ここから考えてみても前鋸筋が付着している肩甲骨の動きは大切ということがわかりますよね❗(※わかりにくい方は前回のblogを読んでいただけると幸いです♡)

しかし、上部体幹が回旋し続けただけでは下部体幹が回旋しきれず寝返りが完成しません。上部体幹の回旋が止まり固定されます。その固定された上部体幹に対して下部体幹回旋が連動して出現し、側臥位になることが可能です。

体軸内回旋において重要なのは胸椎の可動域になってくると考えます。

なぜ体軸内回旋が出来ない人が多いのか?

既に上記で述べたように、体軸内回旋において胸椎の可動域が重要になってくると考えます(*´ω`*)

まずは子供の寝返りから考えてみましょう!

寝返りはじめの頃、体軸内回旋が出来ない理由はなんだと思いますか?
現在私の中での思考は、「子供の脊柱はC字カーブだから」ということでまとまっています。

以前書いたblogで、ピポッド・プローン・ポジション(別名:飛行機ポーズ)を思い出してみてください。

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この姿勢と早くからとるということは、脊柱の伸展をつくるため(ここでは胸椎)だったんだ!って😳
発達過程に無駄なことはないんですね〜。すべて繋がっていく感じが面白いです♥

よって、成長するにつれてS字カーブに近づいてくることによって体軸内回旋が生まれるんだと思います。

実際に臨床でも、円背や体幹屈曲位のままで拘縮が強くなっている患者様って体幹回旋できていませんよね?
だから寝返りも起き上がりも時間がかかったり、スムーズさがなかったり、介助が必要だったりしませんか?

ということは、やはり寝返りをする際の体軸内回旋に必要な要素として胸椎の伸展・回旋可動域が重要になってくるんだなと感じます☺✨

この体軸内回旋は後々歩行にも繋がってくるんじゃないかな〜。

そしてそして、下部体幹(骨盤と下肢)が固定出来ない患者さんもいませんか?寝返るにも足が持ち上がってなかなか寝返りが出来ない方は体軸内回旋が不十分なため、最初に話した赤ちゃんの寝返りの図のようになっていると思います。

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ということで、骨盤と下肢の連結もみてみましょう。(引用図3))

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■大腿直筋:大腿直筋は腹直筋と筋連結を有しており、背臥位で体幹を屈曲する際に、腹筋群と協調して活動し下肢全体をわずかに挙上させる。これにより、体幹の質量によるモーメントに釣り合いをとるための「重り」が提供される。(引用2))
■長内転筋:背臥位から起き上がる際に、大腿直筋と協調して大腿を床から持ち上げて、体幹と釣り合いをとるための「重り」を提供することに役立つ。長内転筋は、腹直筋、内腹斜筋と筋連結を有し、とくに体軸内回旋を伴う起き上がり動作において、骨盤と大腿とを連結する作用を強める。(引用2))

筋連結〜!どんどん連結していく〜!笑

骨盤・下肢の固定は動作をスムーズに行うには必要不可欠な要素ですね。

最後に体重・重心移動のお話です。
背臥位から側臥位または起き上がるには重心移動が必要です。

多くの方が非麻痺側に寝返ることが多いですかね。寝返り時でも非麻痺側への重心移動って難しくないですか?寝返れたとしても安定せずに麻痺側方向へ戻ってしまったり、体軸内回旋時の上下部体幹の分離運動が困難であったり、麻痺側上下肢の随意性が不十分で重心移動が出来ずに上手く寝返れなかったり…なんて経験はありませんか?

ちなみにADL上では滑らかな重心移動が必要とされるため、股関節内外旋の可動域も必要になってくるのではないかと考えます。

この股関節内外旋の関節可動域、各単関節の動き(随意運動)がそれぞれ複合されたものがADLで活かされているのだと思います。

これらのことも考えると、ADL面でも体幹の回旋って頻繁に使っているな〜って思います。洗濯物を干す時、ご飯を食べる時、物を取る時、服を着る時…この時も、骨盤・下肢の固定は必要ですし重心移動のために股関節の内外旋も必要。少しの動きかもしれませんが、この少しの動きが滑らかな動作に繋がるんだなと改めて思います。

上記を踏まえて、評価はどうする?

皆さんは体幹の回旋や胸椎の伸展って、臨床で考えることが出来ていましたか?実は、私は全く考えられていませんでした。

これを期に体軸内回旋を引き出す要素を一緒に確認してみましょう✨

■上肢リーチは可能か
■上肢リーチからの体幹回旋の可動性はどうか(動作誘導についてこれるか)
■外内腹斜筋の収縮はどうか
■胸椎の可動域はどうか
■大腿直筋・長内転筋の収縮
■股関節内外旋可動域

治療は?

体軸内回旋できない脳卒中患者さんって多くないですか?皆さんはこれらを踏まえてどんな治療を考えますか?コメント欄ででもいいので是非教えて下さいね😊

私は以下の治療方法を選択します。

■側臥位になって上部体幹・下部体幹回旋運動を介助にて誘導する
⇒上部・下部体幹回旋を誘導していきながら、最終的には自己にて回旋動作を行ってもらう
■股関節内外旋の可動域練習・随意運動を行う
■胸椎伸展・回旋可動域練習を行う
⇒頭頸部・頚椎・腰椎の可動域練習も大事
⇒両肩甲骨を床につけ、両下肢(股膝関節90°で)挙上し左右に倒し回旋を出す
⇒ハーフカットバーなど使用してもOK

本日のまとめ

■上肢リーチは可能か
■上肢リーチからの体幹回旋の可動性はどうか(動作誘導についてこれるか)
■外内腹斜筋の収縮はどうか
■胸椎の可動域はどうか
■大腿直筋・長内転筋の収縮
■股関節内外旋可動域
■側臥位になって上部体幹・下部体幹回旋運動を介助にて誘導する
⇒上部・下部体幹回旋を誘導していきながら、最終的には自己にて回旋動作を行ってもらう
■股関節内外旋の随意運動を行う
■頭頸部・胸椎伸展・回旋可動域練習を行う

終わりに

いかがでしたか☺?体軸内回旋って大切な要素が沢山ありますね〜!そこから歩行にも繋がるから基本動作はしっかり評価・観察していく必要がありそうです♡
発達過程ってやっぱり面白い\(^o^)/皆さんも楽しんでいただけると幸いです。次回は視覚コントロールについてお話出来たらいいなと思っております👀

ではでは!今日はこの辺で。最後までお読みいただきありがとうございました♫

明日は脳PRO5期生、真面目一筋!清水啓史です✦「TUGを使いこなすためにはどうすればいいか?」について熱く語ってくれるようです!タイムを測定したのに、それで終わるのはもったいない❗原因追求し、アプローチに繋げるためにはどうすればいいかが学べますよ😁
是非、明日のblogも楽しみにしていてくださいね✨

臨床BATONどうぞ(^O^)/

【参考文献】
1)著:山本尚樹 乳児期における寝返り動作獲得過程の縦断的観察 
         発達心理学研究2011.第22巻.第3号.261-273
2)著:石井慎一郎 動作分析臨床活用講座 
          バイオメカニクスに基づく臨床推論の実践

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