【カフェしまうま倶楽部】自然素材の味と手作りの器

店に入ると、ショーケースに、ずらりと並ぶスイーツたち。定番の「しまうまクッキー」は34種類、パウンドケーキは18種類と、豊富なバラエティに驚かされる。商品は、食品添加物や農薬に配慮し、安心安全な食材にこだわって作られいて、店内は子連れの客らでにぎわっていた。

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しまうま倶楽部は、社会福祉法人ひかりの園が2021年にオープンした。重度の障害がある人たちが、商品の包装やイベントでの販売などを担い、職員との共同作業によって商品は出来上がっている。

店内には、手作り陶器の店「遠州根洗窯」も併設し、陶芸作品がにぎやかに個性を主張している。

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作品は、利用者と職員のコラボレーションで生み出される。利用者が無心に自由に取り組んだ結果できた偶然性のある造詣を、スタッフが想像力を働かせて「あるもの」に仕上げていく。そこに利用者と職員の関係性が現れてくる。

私が個人的に気に入ったのは、楕円形の塊に三つの穴が空いた作品。粘土をこねている人の自由な感じと、職員の苦闘が現れている感じがして、とても良いと思う。

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職員の想像力がなければ、利用者が作ったものは、ただの粘土の塊として処理されてしまうかもしれない。逆にいえば、利用者の自由な発想によって、職員の想像力が引き出され、生かされるのだ。

そうやって周囲の環境や相互の関係性によって、お互いの個性が生きていく。独特の味わいがある陶器を眺めながら、そう思った。

Writer : Hayama

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しまうま倶楽部
社会福祉法人ひかりの園が、「重度障害のある人が社会とつながるきっかけに」とオープン。店の一角には喫茶コーナーもあり、コーヒーを飲みながらくつろげる。やきものまつり、マルシェなどのイベントも定期的に開催している。

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このブログは、有志による「のっとぅりーる」プロジェクトの一環で運営しています。多文化共生のまち浜松で、「食を通じて、障害の有無や国籍に関わらず、ヒトとヒトが出会う橋渡しを」というコンセプトで、多国籍料理店や福祉団体の運営する店舗の情報を載せた箸袋を作製、配布しています。


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