【メキシコ料理ラチスジョーナス】元レスラーのつくる母の味

コンクリートの打ち放しの壁に、大きなメキシコの旗、ソンブレロ(メキシコの帽子)、人形などが飾られた店内は、明るい原色が多く、こちらも自然と楽しくなってしまう。

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特徴的なのは色鮮やかなプロレスのマスクが飾られているところ。プロレスラーの写真も飾ってある。プロレスファンは喜ぶこと間違いなし!

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カウンター横の小窓からキッチンが見え、忙しそうに2人が働いていた。その一人が店主のローサさん。こちらに気づきにこやかに手を振ってくれる。ガタイのいい、4人の子を持つ肝っ玉母さんだ。

ガタイがいいには訳がある。実はローサさんはメキシコで女子プロレスラーだったのだ!そう、店内の写真は何を隠そうローサさん本人で、その凛々しい姿に圧倒されてしまう。

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ローサさんがメキシコから日本に来たのは2005年。巡業に日本を訪れたときに日系人のご主人と出会い結婚。ご主人の仕事のため来日したそう。

小さい時からお母さんの手伝いをしてきて料理が得意だったローサさんは、アメリカ人オーナーの店でシェフをしていたが、働くうちに日本人向けではない本当のメキシコ家庭料理を食べてもらいたいと自らお店を開店。お店を続けながら2人のお子さんも出産する元気母さんなのである。通訳してくれていた娘さんが進学して家をはなれてから、日本語には苦労したそうだが、持ち前の頑張りで乗り切った。

ここはALT(英語などを小中高で教える外国人教師)が多く利用する場所であり、「ALTの人たちも、みんな家を離れて日本にきてるでしょ?その人たちが私のことをママって言ってくれる。みんなが楽しそうにおいしいおいしいって言ってくれるのが、うれしい」とローサさん。

「ゆっくり話ができなくてごめんね、今度はゆっくりコーヒーでも飲みながらお話しましょう。」そう言ってほほ笑むローサさんはやっぱり、みんなの肝っ玉母さんなのだ。

Writer : Matsumoto

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メキシコ料理「ラチスジョーナス」
材料は本場メキシコから取り寄せているものも多い。創作料理の人気メニュー「チミチャンガ」は、トルティーヤで包んだ中には肉や豆や野菜がこれでもかと入っていて、もうこれ一つでおなか一杯。

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このブログは、有志による「のっとぅりーる」プロジェクトの一環で運営しています。多文化共生のまち浜松で、「食を通じて、障害の有無や国籍に関わらず、ヒトとヒトが出会う橋渡しを」というコンセプトで、多国籍料理店や福祉団体の運営する店舗の情報を載せた箸袋を作製、配布しています。

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