「西の魔女が死んだ」を友だちに紹介するなら

人が死ぬ本はあまり好きではないのですが、タイトルに「死」を入れちゃうあたり、「死」を無念!とかお涙ちょうだい、とかそういう使い方では使っていないんだろうなと思ったので読むことにしました。

「西の魔女が死んだ」というフレーズは何となく聞いたことがあったので知名度の高い作品なんだろうなと思って読み終わったあとに調べてみたら、日本児童文学者協会新人賞、新美南吉児童文学賞、そして第44回小学館文学賞を受賞されたり2008年には映画化もされているので、人気の作品なんだな!ということが分かりました。というか、ちょっと待って。この本は児童文学だったのか!どうりで、「西の魔女が死んだ」で検索しようとすると、「西の魔女が死んだ 読書感想文」と出るわけだ。そう、こんなことに今気づいたので、私は別に娘の夏休みの宿題を手伝うために読んだわけじゃあないんですよ。

内容は、学校に馴染めず新学期早々不登校になった主人公の女の子が、気分転換にベニシアさん(京都に移住したの元イギリス貴族の方)みたいなおばあちゃんの家でお世話になるうちに、自分の中に生きていく拠り所を見つけていく…みたいな、思春期成長ストーリー…なんだと私は理解しています。更に、ハーブとか畑とかジャム作りとかキッシュとか、ヨーロッパ風の田舎オシャレライフスタイルが彩りを添えています。ついでに言うと、魔女の家系ということで修行が始まります。とは言っても、魔法を使うとかじゃなくて基礎錬みたいな感じですけど。

あと、本筋を追わなくても、田舎オシャレライフスタイルの世界を想像するだけで楽しい気持ちになれます。女の子であれば一度は憧れるような感じでしょうか…

で、結構伏線があっていくつか回収されるんですけど、つまりあれはこのことだよね?というのがあって、ただし状況証拠にしかならないんですよね。ハッキリと文字で種明かしされているわけではないので。

そこんとこを、他の人と答え合わせしたい…そんな気持ちにさせる本でした。
こんな風に答えに広がりを持たせるところが、子供の考える力を豊かにさせそうで支持されているのでしょうね。

全体的にサッと読めます。

ぜひ読んでみてね。

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