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大玉焦がし


昔から思っていたのですが、マルマインはこの世から滅する気マンマンですよね。もはや退場を前提として設計されてるとしか思えません。「だいばくはつ」を覚えるのは言わずもがなであり、一番の問題はその名前です。せっかく前任者のビリリダマから「マ」を渡されたのに、マルマイ「ン」であっさりと終わらせちゃってますからね。おそらくマルマインは、この世界にもしりとりにも未練がないのでしょう。なかなかにして潔い球体ですね。

ちなみに、ポケモンの世界では、マルマインは「バクダンボール」というあだ名で呼ばれています。これを人間社会に当てはめるとなかなかの恐怖です。マルマインが入社してきて「私のことはバクダンボールと呼んで下さい!特技は即座に爆発することです!」とのたまったら周囲がざわつくでしょうね。私の場合、爆発に備えて避難経路を確認すると思います。命あってのフシギダネ。

しかしながら、マルマインは素早さが異常に高いので、もし入社してもスピード退職しそうですけどね。手と足がないので、電気を駆使して退職届を書くのでしょう。静電気をふんだんに帯びた退職届を受理した担当者の心境は如何ばかりか。おそらく、安堵の一言でしょう。厄介払いも一苦労です。

退職したマルマインの次の職業はどうなるのでしょうか。仕事を決める際は、自信の特性に合ったものを選ぶのが(ベト)ベターなので、爆発物処理班とかが良いと思います。ただ、マルマインの場合、自身が爆発物なので「自分の身体を解体して処理する」という色々な意味で危険極まりないことになってしまいます。なかなかにして難易度が高いミッションですが、彼ならきっとやり遂げることでしょう。球状の生物は侮れません。

目標を達成したあかつきには、ソーシャルディスタンスを確保した上で、なんらかのものを投げ与えれば良いでしょう。自身に与えられた褒美がなんであれ、マルマインがニヒルな笑みを崩すことはありません。たとえマルマインが滅んで本体が消失したとしても、チェシャ猫のように笑いだけがいつまでも残るのです。

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