2023.11.20-25 解熱と共に一皮むけた

2023.11.20
夜中は37.0度。相変わらず咳が出て、体はすっきりしない。
翌日の着付講習会に母の助手として同行するので、準備のために午後から実家へ。
本来なら準備にあてるはずだった1週間をひたすら眠って過ごしてしまったので、やるべきことと順番を整理してとりかかる。
そもそも、講習会の時間数に対してオーダーが欲張りすぎの感が否めないのだが、古くから母の知り合いの人からの依頼なので仕方がない。
留袖の着付、着付全般についてのポイントも、とのことなので、私がこの2年弱で学んできたことを言語化してみて、配布資料の叩き台にする。母に確認を依頼すると、「よいです」とのこと。
母は、私から見ると長嶋タイプというか(野球のことよく知らないくせに野球たとえするのも気が引けるが)、技術自体は素晴らしいのだが、教える時は「ここをぐっと」「少し出す」など漠然としているので、通訳のようなつもりで作った。結果的に私の勉強にもなった。
教える予定の帯結び2種のうち、オリジナルの帯結びの確認をし、荷物の確認、母の着物のコーディネートなどしてたら22時を回る。

2023.11.21
熱は37度台前半だが、咳はほぼとまった。気が張っているせいか、体のだるさは感じない。
帯結び2種のうち、今年の新作の込み入った帯結びの確認をするが、母の習熟度に難がある。現場でしどろもどろになるのは確実で、へたしたら完成しない恐れもある。私は既に学んでマスターしていたものなので、これについては前半は私が講師を務め、後半を母につなぐことにする。出発2時間前での急な変更だが、講習会の目的を考えるとやむを得ない。
3時間、美容師10人ほどの講習会は、母の磐石の着付技術を土台に、新作帯の解説・指導を私が補う形で進み、終わってみればとてもよい内容だった。さすがの応用力、仕上げの美しさで、質問をした人たちも満足した様子。
母もとても充実した笑顔で「これならどんどん行けるわね」と、今後に意欲を見せていた。
行く直前まで私は、今回が最後の講習会になるなと思っていたけれど、一方的な「支える・支えられる」の関係ではない、お互いの得意なことを生かし合う関係性の具体的な形を見られた気がして、久しぶりに味わう充実感だった。今回の長引く発熱と体調不良の背景には、母との関係性や支え方に対する悩みや、今後に向けた焦り(母の状態の進行と私の成長の競争のようなもので、やはり焦る)、そこから疲れがあると思う。今後の私のヒントになるような形に、母にとっても私にとっても大事な「仕事」を通じて至れたことも嬉しかった。
この感、母の状況を共有していた兄にも連絡すると、とても喜び、二人を称賛してくれた。
明日は父の命日で、霊園が近かったので帰りに立ち寄る。お供えの品も花も持っておらず、自販機は故障して500円玉が吸い込まれ(後日書留で届く)、完全な手ぶらで墓参り。相変わらずひどい。

2023.11.22
気持ちのよい晴天。2年前、父が亡くなった日は雨で、その後からしばらく秋晴れが続き、清々しい気持ちで父を送った。
熱はさがったようだが、夜間の咳が発作のように続き眠れないので、病院へ。この1週間強で4回目。
医師によると、咳喘息の状態との見立て。寒暖差、疲れ、乾燥、風邪の後には要注意とのこと。
終日休みなので、店のWEBサイトの作業を進める。粗方できたので公開とし、友人など身近な人に見てもらう。ここから微調整をしていく。

2023.11.23
午前中の大事な予約の時間変更を母が忘れ、別の人の予約を時間を重ねてとってしまった。時間変更していないと聞いていたので、最初は私も気づかずにいた。あぶないところで気づき、変更の連絡を入れる。大事な予約の時間を間違えるわけがないと思い込み、母の名言するようすを信じて予約表の確認を怠っていたが、もうそれではだめということだ。
高校からの友人が来店。お母さんが手首を骨折していたのが、やっと骨がついたそう。手首だって大変なことだけど、足や頭でなくて本当によかった。
帰りに車で駅まで送り、母の近況をごく簡単に話す。出会ってから30年、母のことも慕ってくれている友人がなので、話しておきたい。

2023.11.24
午後から夫が来店してカット。ダイエットを続けていて、すっきりしてきたのでいつもより短めに。
夕方早めにしめて、母、夫と共に、友人が手がけた盆栽展へ。旧邸宅を含めた二会場で古典的な盆栽、現代的な盆栽を鑑賞。樹齢80年の細く大胆にたわんだ盆栽がかっこよかった。かつては味噌蔵と材木屋をやっていたという旧邸宅は、上質な材木をしっかりとした技術で作り込んで使っていて、部屋のどこを見ても美しい。夫は友人から仕事の相談。
夕食は夫と近所のステーキ屋に行き、そのまま大型書店へ。

2023.11.25
暇だったので、サイトの手直しをして、一応の完成として母に見せる。たぶんWEBサイトを見ること自体が生まれて初めてなので、あまりよくわからないような印象。
午後、男子高校生が3ヶ月ぶりの来店。進路の話を聞くと、とても優秀なようす。自分があの年頃の時は、附属校だったせいもあって、本当にぼやぼやしていた。
スタイリング後の写真を撮らせてもらい、サイトに追加。
夫を拾い、北野武監督の「首」をレイトショーで。さぞや恐ろしく、夢に出てくるのでないかと構えていたが、スポーツみたいな、見たことないけどスカッシュみたいな感覚で見終えた。途中、「風雲たけし城」に見えてきておかしかった。中村獅童よかったな。あれだけの内容を構想し、作り上げたということ自体に圧倒される。
夕方から車のエンジン警告灯がオレンジで点灯。明日の朝は乗って行き、修理が終わるまでは電車通勤とする。


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