Laifu 1

扉が開くとキラキラが飛び込んできて、胸の中にトスンとぶつかってきて。
それはもう以前嗅いだことのある愛しい愛しい香りがする。


鼻の下で息をゴム毬みたく弾ませている頭髪の匂いにクラクラする。

愛しくてもう離れられないときつく抱き締めた。

小さく名前を呼ぶ。 甘い吐息に誘われて、キス。
瞳が濡れる、 背中に巻き付いた腕に力がこもる。

あぁ、君だ。

君だからこそこんなに狂おしく愛しい。
一瞬 も待っていられない。

あんなに永く離れていられたのに…

頬に指が伝うと、ほんのしばらく唇をはずして視線を絡ませた。
澄んだ眼差しに一瞬躊躇していたら
君から、キス。 長い長いキス。

あぁ君も僕を愛しているんだと安堵して、髪を指に絡ませた。

苦しいと言って、離してと言って。

こんなにも独りよがりに君が欲しいよ。
いいのなんて聞きもせずに肩先にキスをした。


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