『流行』なんてもう、ないんじゃないか?キュレーションの話

人に好きなものをオススメするのが好き。特に映画や音楽は常々発信している。オススメすると時々言われるのが「これって流行ってるの?」ということ。そりゃあ、テレビで特集されるようなもんじゃないけど、映画好きの中では話題になってるし、、、と困る事が多い。
もはや流行なんて無いのでは?と思ったのが2017年頃。

ある同棲カップルの家に遊びに行った時に、彼女の方が女性モデルが部屋の掃除をしているYouTubeの動画を見始めて、その世界を知らない僕は好みや文化の多様性に驚愕した。何というか、採取してる情報源の里が違うような。
僕らが中高生の頃はみんな同じテレビを観てて、学校に行けば同じ話題で盛り上がっていた。みんな安室奈美恵やL'Arc-en-Cielが好きだったけど、今は「みんなが好きなアーティスト」ってパッと浮かばないのでは。

少し一般化して言うと、情報源がテレビ以外に大量にある世の中で、みんなチェックしているものが違くて、その違いが好みの違いに繋がっている。みんなが良いと思う像がそれぞれにあって、かつてみんながキムタク(流行)に憧れていた時代ではなくなったということ。
そんな中でテレビだけから得られた情報を追うのって、果たして本当に自分にとって「良いもの」なのだろうか?

流行無き今、良いモノに出会うにはどうしたら良いのか?それが「キュレーション」だと思っている。

キュレーション:何らかのテーマや価値観などに基づいて、物事を選択・分類・提示し共有すること

例えば「あの人が好きな音楽は自分も好きになる事が多いから、あの人がオススメする曲を聴こう」という風に、キュレーターというフィルターを通して情報収集するイメージ。

キュレーターから情報を得る事で調べる手間が減るし、ハズれる確率も減る。大切なのは信頼できるキュレーターを探すということ。
逆に言うと、情報を発信する限り、自分もキュレーターになり得る。友人がインスタに載せてる飯屋とか旅先とか、恋人との付き合い方とかの投稿は俺なりに参考になっていて助かっています。

さて、いつもならここで1,2曲紹介して締める所ですが、今回はこの文章に沿った私なりの「音楽のキュレーション」をば

1曲目はかつて流行というものがメジャーだった時代の曲。流行を追い求めた結果個性を無くし、飽きられてしまった女性の話。
流行 / 椎名林檎

2曲目は音楽を志す主人公にデビューの話が舞い込むも、流行りの音楽は作れないと葛藤する曲
メジャーデビュー / NakamuraEmi

3曲目はクラブカルチャーという里の中でも更に対極をなす2つのカルチャーの里があり、そのどちらにもなれない男達の話
どっち / creepy nuts

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