差別的思考の仕組み②

私は掃除が嫌いです。なので、他の人にお金を払って代わりにやってもらいます。けっこうお金がかかります。掃除の人だって、生活がかかってるんだから当たり前です。

でも、お金を使わずに他の人にやらせる仕組みがあったら便利ですよね。その点、奴隷には給料を払わなくて良いんだから、こんなにお得なものはありません。

しかし、人間を監禁してタダ働きさせるのは悪いことだと言われたら困ります。だって私は悪い人なんかじゃないもん。

①奴隷は知能が低くて下等な人間だから、私のように高尚な生活はできない。彼らには彼らに相応しい待遇がある。それが奴隷制度である。

②私は奴隷を虐待なんかしていない。給料を払わないのは彼らが奴隷だからで、当たり前のことなのである。

③それどころかクリスマスの前には早めに帰らせてあげるし、食べ物が残ったら恵んであげるし、御主人様としての配慮はちゃんとやっている。私は良い人なんだから。

こんな風に、人間はいくらでも自分を正当化するための言い訳を考えつきます。自分は正しいのです。これを現代常識に適用すると…

①私は子供の笑顔が見たくてハンバーグや唐揚げを作る優しいママ。

②人間は肉を食べないと健康が保てない。

③オーガニックやフリーレンジの動物は大事に育てられている。

④農家の人の生活はどう保証するんだ。

⑤菜食主義者って変な人が多いですよね。

⑥美味しいものを食べるのは幸福を追求する権利。

この辺は全部、正しい考えだと信じて疑わない人の方が多いんじゃないでしょうか。



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